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2015-06-03

世田谷区立尾山台中学校、三宿中学校での体罰事件について

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先生が子どもを殴るなど。
「平成26年度東京都体罰等実態調査結果」が公表されました。
東京都が毎年、都内公立学校における体罰の状況を取りまとめているもので、東京都のウェブサイトにも掲載されています。
東京都の定める体罰の基準は以下。

【体罰】

懲戒のうち、教員が、児童・生徒の身体に、直接的・間接的に、肉体的苦痛を与える行為
(たたく、殴る、蹴る、投げる、長時間にわたる正座・起立)

ちなみに「注意喚起や指導を浸透させるために、やむを得ず行なわれた児童・生徒の身体に、肉体的負担を与えない程度の、極軽微な有形力の行使」は”指導の範囲内”とされています。
例として挙げられているのは・短時間正座をさせて説諭する・腕をつかんで連れて行く・頭を押さえる(社会通念上妥当な範囲に限る)の3つ。
さて今回、世田谷区の公立学校において発生した体罰事件として公表されているのは以下3件。
①奥沢中学校(授業中、教員によるもの。傷害無し)
②尾山台中学校(授業中、教員によるもの。傷害有り)
③三宿中学校(授業中、教員によるもの。傷害有り)
特に②③は教員による傷害を伴うもので、体罰の程度が著しいケースとされています。
以下は、調査結果の書類より抜粋。
【世田谷区立尾山台中学校】
当該教員は、階段の清掃の仕方について指導を受けたときの言動について生徒を指導した際、両手で同生徒の胸倉をつかんで 引き上げ、同階段上に転倒させ、同生徒を立ち上がらせた後、同胸倉をつかんだまま同階段を上らせるとともに、柱に同生徒の上 半身を押し付け、同生徒に肩関節痛の傷害を負わせた。
【世田谷区立三宿中学校】
当該教員は、給食時間中にトイレで話をしていることを注意されたにもかかわらず、同トイレの個室に入ろうとした生徒を指導した際、右手の拳で同生徒の左頬を押すように殴り、同生徒に左頬打撲傷の傷害を負わせた。
書類を読む限り、いずれも、指導方法というよりは「生徒が自分に従わないこと」に怒りを覚えた教員が、その感情を抑えられず、生徒に暴力をふるった例ではなかろうかと思います。
尾山台中学の事件では、該当の教員は懲戒処分の中で一番軽い「戒告」に、三宿中学の事件では、該当の教員は懲戒処分とはならず「文書訓告」(文書による注意といったところ)となっています。
残念ながら「指導の為には体罰は必要」と体罰を肯定する意見も聞きますが、桃野は全面否定します。
体罰によって、よくなる教育など有り得ません。
(そもそも「教育的に効果を考えた上で殴った」なんて事例ほとんどないと思います)
上記教員には、二度と体罰事件を起こさぬよう厳しい指導が必要だと思いますし、学校の教職員らが自ら率先して「身内の体罰事件」に厳しい目と厳しい意見で再発防止に取り組んでもらいたいと思います。

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