今日は「世田谷区の図書館を考える会」の学習会へ。区立図書館に「指定管理者制度」はなじむ?なじまない?
世田谷区議会議員、桃野よしふみです。
今日の世田谷は好天に恵まれた週末でしたね。ポカポカ陽気で気持ちいい。
桃野は、
地元区立小学校→地元駅前のお祭り(喜多見オータムフェア)→区立図書館に関する勉強会
と忙しくしておりました。
3番目の勉強会は「指定管理者制度と公立図書館のあるべき姿」のテーマで開催され、講師は神奈川大学法学部の幸田雅治教授。主催者である「世田谷の図書館を考える会」の方からご案内を頂いての参加です。
世田谷区には16の図書館、5つの図書室、2つの図書館カウンターがありますが、そのうちの1館「経堂図書館」では「指定管理制度」で運営がされています。
■指定管理者制度/公の施設の管理・運営を、株式会社をはじめとした営利企業・財団法人・NPO法人・市民グループなど法人その他の団体に包括的に代行させることができる制度。
(以上wikipediaより)
世田谷区では2017年度、世田谷区立図書館で最初のケースとして経堂図書館が、区が直接運営する方式から、世田谷TRCグループによる指定管理へ変わりました。
今日は、この指定管理者制度についての勉強会。図書館は知の拠点であり、そこで働く方々、例えば司書さんには高度な専門性と継続性が求められる。そのためにも区直営が望ましいといった意見が大半だったように思います。
講師の幸田雅治教授は以前、総務省自治行政局に勤務され、指定管理者制度の制度設計についても深く関われてきた方で、今日は指定管理者制度になじむ施設、なじまない施設、そのメリット、デメリットについて様々なお話を聞かせていただきました。
幸田教授からも、図書館には指定管理者制度は馴染まないという話。1時間ほどお話聞かせていただいたのですが、非常にわかりやすく、中身についても大変勉強になりました。参加してよかった。
その一方で難しいなと思うのは「区民が求めている図書館像」をどのように理解するか。そしてその政策評価をどのような指標で行うかということ。
図書館を頻繁に使う方、年に数回しか使わない方、
その時々の人気作家の小説を借りるために利用する方、手に入りづらい希少な本や高価で購入しづらい本を借りる方、
本や新聞を読みながらゆっくりとした時間を過ごすために利用する方、
とにかく本の貸借りの利便性を高めてほしいという方、
図書館の職員に本や資料についてじっくり相談したいという方、
などなど。
どのようなニーズにどのように応えていくのが良い図書館なのか。まず世田谷区としてどこに焦点を当てていくのかしっかりと考えていかなければならないでしょう。
その上で、それを実現するための手法として、直営が良いのか、指定管理者制度が良いのか、一部業務委託がいいのかを考える必要があるのではないでしょうか。
世田谷区の図書館は何を目指すのか、先ずはそこがはっきりとしていないように感じます。
話は戻って図書館への指定管理者制度導入。今日の幸田教授のお話の中でも「政策評価が大事、評価システムの確立、内部評価と外部評価の連携(外部専門家との連携)」などの話がありました。
世田谷区も、今後、経堂図書館の指定管理者制度導入に対して、第三者評価を取りまとめると言っていますから、まずはそこに注目し、桃野も今後の在り方について考えていきたいと思っています。
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