水害対策としての「野川河床整備」。ショウリョウバッタモドキ、ゲンジボタル、カワセミなどの生息地を守って欲しい。
世田谷区議会議員、桃野よしふみです。
今日のブログは、桃野の決算特別委員会の質問より。
世田谷区内には、北沢川や烏山川など、その大部分が暗渠化されて下水道幹線になっている河川も含めて、12の河川が流れているのですが、その中でも私が好きな川は、未だ自然あふれる、そして野生に暮らす生物に身近に触れることができる野川です。
その野川、現在、区内流域を下流から上流に向かって、東京都による「河床整備工事」が行われています。工事の主な理由は水害対策。平成17年9月の豪雨では、野川流域平均で総雨量144mmという雨が降り、世田谷区内でも、床上浸水等の被害が発生しています。
こうした豪雨への備えとして、東京都は野川流域河川整備計画を立てて、1時間あたり65mm規模の降雨に対応できるよう、河道整備や、調整池整備を進めています。掘削工事などが、下流から上流に向けて順番に行われており、現在、成城4丁目と喜多見8丁目を結ぶ上野田橋付近まで工事が進んできました。
そして、これから差し掛かるところが、これまでの工事現場以上に自然が豊かで、野生生物の宝庫といったエリア。桃野は、この辺りでタヌキを見かけたこともありますし、又、川の土手にはカワセミの巣があるので、週末になると大きなレンズ付けたカメラを持ったアマチュアカメラマンをたくさん見かけるところでもあります。
東京都が作成した資料を読むと、希少種も含めて生物の生息場所になってるところ。
■確認されている希少種等
ショウリョウバッタモドキ
モクズガニ
コオニヤンマ
ゲンジボタル
アユ
ミナミメダカ
ヒガシシマドジョウ
ニホンアマガエル
マコモ
ミクリ
ヨシ
オオシマザクラ
カワセミ
ゴイサギ
コチドリ
など
(東京都作成資料より抜粋)
こうした動植物が生息している場所に、これからブルドーザーなどの重機が入っていて、掘削工事などを行うことになるのかと思うと残念ですが、豪雨対策の必要性についてても理解はするところです。
よって、委員会では、自然保護と豪雨対策との兼ね合いについて区の現状認識を問うともに、工事が与える環境面の影響については、できるだけ抑えられるよう区は主体的に動いて欲しい、と要望をしました。(この辺りのシンボルツリーとなっている水辺のオオシマザクラや生物多様性の保全に最大限の配慮を!)
区の答弁は「東京都と協議を進める」とのこと。
まずは区の姿勢は「前向き」と考えています。東京都、世田谷区ともに、地元の皆さんの声にしっかりと耳を傾けて「多自然川づくり」に取り組んでもらいたいと思います。
■質問の様子は世田谷区議会のサイトにて動画でご覧いただけます。
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