「事故で後遺症」中2、世田谷区と教諭を提訴。区長は区政の責任者として今何を思うのか。コメントを出すべきです。
世田谷区議会議員、桃野よしふみです。
昨日のニュースです。
“組み体操で後遺症” 世田谷区などを提訴”
(以下記事の要約)
2014年4月、区立小学校に通う小学校6年生(当時)が、組体操の練習中に転倒。脳脊髄(せきずい)液減少症となり、後遺症が残る大きな事故が発生しました。この男子生徒(現在、中学校2年生)と両親が28日、世田谷区と担任教諭に総額約2000万円の損害賠償を求め東京地裁に提訴。
訴状によると、生徒は現在、激しい頭痛や全身の疲労感が残り、長時間座ることが難しく、学業にも支障が出ている。
生徒側の主張は
・耳の病気で回転運動が難しいと申告していたのに倒立をさせた
・マットを敷くなどの安全措置も不十分だった
・学校側に危険の認識があれば防げた事故だった
というもの。
区は「訴状が届いていないのでコメントできません」としているようです。
実は、この事故についてては、これまでも区議会で取り上げられてきました。平成28年2月25日の一般質問で、当時我々の会派の一員だったそのべ議員が質問しています。
以下抜粋して引用。
「そして今回、組体操の危険性について調査をしている最中に、2014年に区内の小学校で組体操の練習中に頭を打ち脳を負傷、いまだに後遺症に悩まされている人がいるとの情報にぶつかりましたが、・・・」
これは、そのべ議員が独自調査により辿り着いた事実であって、それ以前(2014年6月11日の行政側の答弁)の答弁では、
「区立小中学校の運動会は大半が五月中旬から下旬に終了しておりまして、当日は大きなけがもなかったという報告を受けております。一方で、議員御指摘のとおり、運動会に向けた組体操や騎馬戦などの練習でけがをしてしまうケースがございました。幸い大きなけがには至っておりませんけれども、・・・」
とあったきり、その後、本件事故については一切、区議会に報告されていませんでした。
区は、この問題を隠蔽するつもりではなかったのか。そんな疑問を感じさせる流れです。
そして今、怪我を負ったお子さんとご両親が、区と教師を裁判で訴えるということに至りました。
ただでさえ、危険性が指摘されている組体操。現場での安全管理は十分だったのか。事故後の区の対応に問題はなかったのか。区は情報を全て明らかにして(区に不利な情報も出して)、誠意ある対応を見せてもらいたいと思います。
そして、世田谷区長。世田谷区政の責任者として、今何を思うのか。コメントを出すべきだろうとも思います。
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