シンポジウムの最終盤。発達障がいを抱えて暮らして来た当事者がどうしても伝えたかった「ある事」とは?
世田谷区議会議員、桃野よしふみです。
本日は夕刻に「発達障害当事者と語る〜就労をライフステージの視点から考える〜」(主催:社会福祉法人トポスの会)に参加しておりました。
「発達障がい」についてのシンポジウムです。
発達障がい。
正直、世の中で理解が進んでいるとは言い難いとは思いますが、
自閉症スペクトラム
注意欠陥多動性障がい(ADHD)
学習障がい(LD)
発達性協調運動障がい
トゥレット障がい(トゥレット症候群)
などといった言葉を聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
発達障がいと一言で言っても、その症状は様々。
それゆえに中々周囲の理解が進まないということもあるでしょう。
例えば、人間関係がうまくつくれないという方に対して「あいつは変わりもの」「仕事をさぼっている」という評価が定着してしまって孤立してしまったり、いじめの対象になってしまったり。
今日のシンポジウムでは、発達障がいを抱える当事者が、幼少期から就労の時期に至る迄、自分の身の回りで起きた様々なことを語ってくださるという貴重な時間でした。
例えば
聴覚過敏で街中や職場で非常に強いストレスを受けるので、イヤーマフ(ヘッドフォン型の防音器具)を付けて仕事をしているが、「あいつは音楽を聞きながら仕事をしている」と誤解される。
人の声や色々な音が混ざり合って相手の言っていることがよく聞き取れないことがあるが「人の話しを聞いていない奴」と評価されてしまう。「チャレンジ雇用」で都庁で働いているが、ある時「〇〇さんって普通の人なんだね」と言われた。発達障がいをエイリアンか何かのように捉えているのかなと思った。
などなど。
他にも、当事者の方々が、これまでの経験を赤裸々に話して下さいました。
外見からは、その障がいの内容や度合いを察しづらいだけに、当事者の苦しみも大きいのかも。
先ずはやはり周囲の理解。
(本人や家族の自覚、理解も大切)
そして、本人や関わる周囲の人達が必要な時に必要な”助け”を求められる環境づくり。
更に、その“助け”に応えられるネットワークづくり。
これらを社会のインフラとして整えて行かなければいけません。
そして、今日はある当事者の方がこうもおっしゃっていました。
(シンポジウム終盤、時間があまり無い中)
どうしても言いたいことがあるので言わせて下さい。
発達障がいの方で、就労を目指している方に言いたい。
怒る人はそんなにいない、多くの人がきっと助けてくれる。
恐れずチャレンジして。
当事者の方も、周囲の方も。
行政や議会も。
多くの方と手を携えて、障がいの有無で人が排除されない社会に向けて前進していきたい。
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