より多くの方に「美しさ」を楽しんで頂ける機会だと思います。
世田谷美術館の「鳳が翔く〜デザインが導く未来、榮久庵憲司とGKの世界〜」
9月1日(日)まで開催しています。
美術館で絵画や彫刻、となると、身構えてしまう方もいらっしゃるかもしれませんね。
でも、今回はそんな方にも是非ご覧頂きたい展覧会です。
榮久庵憲司と彼が率いる創造集団GKは、戦後の復興期より、数々の「工業製品」をデザインすることで日本人の生活を豊かにして来ました。
展示されている作品には誰しもが知るベストセラー、ロングセラーも少なくありません。
例えば1961年発売から今も続くキッコーマンの卓上しょうゆ瓶。
美しくも実用的なフォルム。
赤いキャップと醤油の色の組み合わせも、簡素にして美しい工業製品です。
(写真:wikipediaより)
他にも、世界中でYAMAHA MOTORCYCLEのフラッグシップとして知られる名機「VMAX」はじめ、ヤマハ発動機のオートバイの数々、JRの成田エクスプレスや秋田新幹線こまちなどの車両のデザイン、サーモスの携帯魔法瓶や日本リーバのシャンプーのボトル等。
(写真:wikipediaより)
「工業製品のデザイン」は、工業デザイン又はインダストリアルデザインと呼ばれ、工業製品の実用性とともに美しさを高め、その結果としてその製品の価値を高めることを目的としています。
「美」そのものを目的にしている美術品とは、生活への関わり方が明らかに違いますよね。
例えば、包丁や炊飯器、椅子やテーブル等も「デザインの美しさに魅かれて買った」という経験を、誰しもが持っているのではないでしょうか。
「美術品」でもなく、実用品に芸術的意匠を施した「工芸品」でもない。
工業製品として機能性を追及して行く中で生まれる美しさ。
本展覧会は、より幅広く、多くの方に「美しさ」を楽しんで頂ける機会だと思います。
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「鳳が翔く〜デザインが導く未来、榮久庵憲司憲司とGKの世界〜」
・7月6日(土)〜9月1日(日)
・世田谷美術館(世田谷区砧公園1-2)にて
・観覧料:一般1000円、65歳以上800円、大高生800円、中小生500円
・お問い合わせは世田谷美術館まで(03-3415-6011)
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