区議会本会議での桃野の提言より。区民がより安全に避難できる施設を増やすためには、地下施設の拡充ではないか。引き続き、提言を続けます。
世田谷区議会議員、桃野芳文です。
本日のブログは先の区議会本会議代表質問よりご報告です。
「武力攻撃事態等における緊急一時避難施設」についてご存知でしょうか。
国民保護法では「武力攻撃事態等において住民の避難及び避難住民等の救援を的確かつ迅速に実施するために、都道府県知事が、国民保護施行令で定める基準を満たす施設を、避難施設としてあらかじめ指定しなければならない」と規定しており、都知事は、市区町村と連携し、避難施設の指定を行っています。
当然、我が国が武力攻撃を受ける事態など起こらないと信じたいですし、そうならないよう政府が近隣諸国と良い関係を結ばなければなりません。
それでも万が一に対する備えは必要。こと命を守る施策に関して「想定外」という言葉はゆるされません。
桃野は、昨年6月の代表質問で以下提言しました。
武力攻撃事態等における世田谷区内の避難施設は主に区立小中学校となっているが、安易に過ぎる、地下に駅がある田園都市線などを持つ東急電鉄に協力を求めたり、大深度地下にある外環道の利用を検討したりするべきだ。
学校程度の、またそれ以上の堅牢な施設は区内にまだまだあるはずだ。区はもっと真剣に安全な避難場所について検討し、区民への周知も進めるべきだ
その後、区が東京都と連携し、結果、地下駅舎や都立施設が緊急一時避難施設となりました。更に、今年9月15日にも新たに区内20施設が 緊急一時避難施設に指定されました。区が桃野の提言を受け止め、避難施設の拡充に取り組んでいることは評価をしています。
【世田谷区 国民保護法に基づく避難施設一覧(R5.9.15現在)】(世田谷区のサイト)
上記の一覧を見ると、爆風などから身を守れる建物なのか、と心配になる施設も含まれていますが、一般的な民家にいるよりは安全性は高いということなのでしょう。世田谷区内には区民が避難できるような地下施設が少ないことも課題だと思います。
さて、保坂世田谷区長が促進協議会の会長を務める鉄道計画、エイトライナーについてはどうでしょうか。
エイトライナーは、実現に向けた調査・研究を続けている段階ではありますが、現在地下鉄の他、先日栃木県で開通したLRT、やBRTのような地上を走る中量軌道システムも調査研究の対象になっているようです。
【宇都宮市と芳賀町結ぶLRT 開業】
LRT=次世代型路面電車は、JR宇都宮駅の東口と隣の芳賀町の工業団地の14.6キロの区間を、およそ50分で結びます。
すべての線路を新設したLRTは全国で初めてで、新しい路面電車の開業は75年ぶりです。https://t.co/FcjBrlc6px#nhk_video pic.twitter.com/1fAfn8zjyl— NHKニュース (@nhk_news) August 26, 2023
地下施設の少ない我が区としては、地下シェルターとしての利用も踏まえて、エイトライナーは地下鉄での検討を強く求めるべき。今回の代表質問で区側に求めました。
さて、区の答弁はというと。
・環8の大田区田園調布から北区の赤羽間で検討しているエイトライナー構想は、環7の葛西臨海公園から赤羽間を結ぶメトロセブンを含めた区部周辺部環状公共交通として、関係9区で調査・検討を進めている。
・平成28年の交通政策審議会答申では、通常の地下鉄での整備では、事業費が高額となり、採算性に課題があるため、需要等も見極め、中量軌道の導入について検討する必要性が示された。
・本答申を受け、関係9区では、現在、スマートリニアメトロ、新交通システム、モノレール、LRT、BRTといった中量軌道についても、調査・検討に取り組んでいる。
・大規模地下緊急一時避難施設としての地下シェルターは、地下駅舎の整備が前提となるが、小口径の地下鉄であるスマートリニアメトロについても、需要や経費を考慮した検討を進める。
区の言いたいことは、要するに最後の一文。地下駅舎があれば地下シェルターにはなるが、エイトライナーが地下鉄になるかどうかはわからない。需要や経費などを考慮して検討を進める。との答弁。
今回は、桃野の提言に対し、区からは何も言質が出なかったというところ。残念。しかし、区民がより安全に避難できる施設を増やすためには、やはり地下施設の拡充ではないでしょうか。引き続き、提言を続けます。
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