医療的ケア児への支援充実を。いつまで世田谷区は、医ケア児が学校で学ぶ際の保護者の校内待機を求め続けるのか。
世田谷区議会議員、桃野芳文です。
本日のブログも桃野の一般質問より。今回の一般質問は以下の4テーマです。
1.奨学金制度の拡充について
2.医療的ケア児へのサポートについて
3.ワクチン接種について
4.世田谷区が関連するイベントの収益について(11/29ブログアップ済み)
本日のブログでは「2.医療的ケア児へのサポートについて」ご報告です。
昨年9月16日の一般質問にて医療的ケア児(医ケア児)、つまり日常生活や社会生活を営むため、恒常的に人工呼吸器による呼吸管理や喀たん吸引などの医療行為を受けることが不可欠な児童への支援について取り上げました。
この質問は9月18日に「医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律」が施行されることを挙げ「人工呼吸器による呼吸管理が必要な医ケア児が、保護者の付添いがなくても学校生活が送れるよう支援すべきだ」との趣旨で取り上げました。
その際、当時の教育政策部長が「区立学校において保護者の付添いがなくても適切な医療的ケアを提供できるよう、関係所管や関係機関とも連携を図りながら早急に課題の整理を行い、必要な措置の実施に向けた検討を進める」と答弁しています。
ところがどうでしょう。上記のやりとりから一年以上経ちますが、人工呼吸管理をしている医ケア児について、校内での保護者の付き添いが必須とされたままです。先日所管課の課長に確認すると、「これは来年度も変わらない」旨の返事でした。
本年4月22日の福祉保健常任委員会での報告では医療的ケア児への支援について「令和5年度以降も引き続き検討を進め」とあります。検討、検討、検討ではいつになれば支援が始まるのかわかりません。区が未だ保護者の校内待機を求め続けているのは法律違反ではないのかとも感じます。
区は先の教育政策部長の答弁に沿って、早急に医ケア児への支援体制を整えるべき。このままでは保護者の就労等に大きな影響を与え続けてしまいます。世田谷区ではいつ保護者の付き添いが不要となるのか問いました。
答弁の要旨は以下。
・人工呼吸器の管理については、高度な医療的ケアであることから、保護者へ丁寧に説明を行ったうえで、現在も校内での待機をお願いしている。
・教育委員会としても、「医療的ケア児支援法」の趣旨も踏まえ、早期に保護者の付き添いを解消しなければならないと考えている。
・教育委員会では、今年度より、区立小中学校等における医療的ケア児の円滑な受け入れに向け、関係所管課で構成する作業部会を設置し、その中で、人工呼吸器を使用する児童・生徒にかかる保護者の付き添いの解消に向けた検討も進めている。
・今後、都立特別支援学校における先行的な取り組みも参考にしながら、看護師、学校、保護者との役割分担や連携体制、緊急時の対応等、校内における具体的な支援体制について検討を進め、できるだけ早い時期に、保護者の付き添いの解消を図りたいと考えている。
区教委も保護者の校内待機は解消しなければならないということはわかっているようです。あとは実施へのスピード。一刻も早い支援拡充を望みます。
桃野の一般質問の様子は以下の動画でご覧ください。
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