どこに避難すべきか。危機の際に逃げ込むことができる堅牢な建物、施設がどこにあるか知っておくことは、命を守る行動につながります。
世田谷区議会議員、桃野芳文です。
今朝(4/25)の日経新聞の一面トップは安全保障、危機管理に関する記事でした。
法も備えも穴だらけ 安全保障「最悪の事態」想定せずhttps://t.co/2b8RpXnYIS
— 日本経済新聞 電子版(日経電子版) (@nikkei) April 24, 2022
ロシアによるウクライナ侵攻が続いているということもあり、多くの方が関心を持ったのではないでしょうか。 なるほど自分の街で、また旅行先などで「ミサイルが飛んでくる」という事態に直面することがあるかもしれません。そして他国からの武力による攻撃だけでなく、天変地異なども含め、危機の際に逃げ込むことができる堅牢な建物、施設がどこにあるか知っておくことは命を守る行動につながります。
ということで、内閣官房の「国民保護ポータルサイト」で、都道府県知事が指定する「大規模地下緊急一時避難施設」を見ると、今年の4月1日現在、以下の施設となっています。残念ながら東京には一ヶ所もありませんね。ちなみに上記日経新聞の記事では「都内の避難施設で安全性が高いのは地下40メートル超の駅がある都営大江戸線など一部だけだ」(日大福田充教授コメント)の記載があります。
()内は指定年月。
【地下駅舎】
○仙台市
・仙台市地下鉄の地下駅舎24駅(R4.3)
○名古屋市
・名古屋市営地下鉄の地下駅舎79駅(R3.4)
○京都府
・京都市営地下鉄の地下駅舎1駅(宇治市)(R4.3)
○京都市
・京都市営地下鉄の地下駅舎29駅(R4.3)
○大阪府
・Osaka Metroの地下駅舎6駅(守口市、東大阪市、門真市)(R4.3)
○大阪市
・Osaka Metroの地下駅舎99駅(R4.3)
○堺市
・Osaka Metroの地下駅舎3駅(R4.3)
○神戸市
・神戸市営地下鉄の地下駅舎18駅(R4.2)
・民間鉄道事業者の地下駅舎12駅(R4.2)
○福岡市
・福岡市地下鉄の地下駅舎33駅(R3.8)
【地下街】
○川崎市
・川崎アゼリア(H31.3)
○新潟市
・西堀ローサ(R2.3)
○名古屋市
・大曽根駅前地下施設(R3.3)
・名古屋近鉄ビル地下街(R3.3)
○神戸市
・デュオこうべ山の手(R4.2)
・デュオこうべ浜の手(R4.2)
・M-KITCHEN(R4.2)
・さんちか(R4.2)
・メトロこうべ(R4.2)
○広島市
・広島紙屋町地下街シャレオ(R3.12)
○福岡市
・天神地下街(R3.10)
【大規模地下歩行空間】
○札幌市
・札幌駅前地下歩行空間(R3.1)
・北一条地下駐車場(地下歩道)(R3.1)
○仙台市
・仙台駅東西地下自由通路(R4.3)
○新潟市
・万代クロッシング(R2.3)
○名古屋市
・ルーセントアベニュー(R3.6)
○神戸市
・三宮中央通連絡地下通路(R4.2)
・新長田大橋地下道(R4.2)
・新長田大正筋地下通路(R4.2)
・三宮連絡地下道(R4.2)
・生田筋地下道(R4.2)
・三宮地下通路(R4.2)
○福岡市
・祇園博多間地下通路(R3.7)
そして「国民保護ポータルサイト」には「武力攻撃事態等において住民の避難及び避難住民等の救援を的確かつ迅速に実施するために、都道府県知事(指定都市の市長を含む)が、基準を満たす施設を避難施設としてあらかじめ指定しなければならないことを規定」しているとして、避難施設の一覧を掲載しています。
それを見ると、例えば世田谷区内では「爆風等からの直接の被害を軽減するための一時的な避難のみ可能な施設」として区立小学校全61校と区立中学校の全29校が掲載されていて、そのうち三宿小、代沢小、松沢小の3ヶ所が「地下施設あり」となっていました。前述のように大学の先生が「安全性が高いのは地下40メートルぐらいの深さ」と言っていますので、小学校の地下室がどれほど役に立つのかは不明ではありますが。
いずれにしても区内でどれくらいの方が「爆風等からの直接の被害を軽減するために一時的に避難する」施設がどこにあるか、を知っているのでしょうか。
どのようなタイミングでどこに避難するのか。危機に備えるための区民周知が必要です。
以下、内閣官房国民保護ポータルサイトより。
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