国はHPVワクチンを自費で接種した方への償還払い(費用の埋め合わせ)をする方針を示しました。今領収書をお持ちの方は、今しばらく大切に保管を。
世田谷区議会議員、桃野芳文です。
世田谷区議会は本日、予算特別委員会(福祉保健委員会所管質疑)。
桃野は今回も持ち時間16分と短めでしたが、以下3つのテーマで質疑をしました。
1)HPVワクチンを自費で接種した方への対応について
2)生活保護の「ケース記録」の扱いが不適切。要改善を。
3)児童養護施設退所者への支援について。
本日のブログは、「1)HPVワクチンを自費で接種した方への対応について」をご報告します。
質疑の様子は、以下の動画でご覧ください。
「1)HPVワクチンを自費で接種した方への対応について」は、冒頭の短い部分ですが大切なやりとりになっておりますので、是非ご覧ください。
子宮頸がんワクチン、いわゆるHPVワクチンは、平成25年4月、小学校6年生から高校1年生相当を対象に定期接種と(※)されましたが、ワクチンとの因果関係を否定できない持続的な痛み等の副反応が報告されたことから、同年6月14日に国は積極的な接種の勧奨を控えるよう勧告しました。
その後、令和2年10月には、ワクチンの有効性及び安全性等の情報提供に取り組むことが勧告をされ、世田谷区でも、接種対象者及び保護者宛て、に厚労省が作成したリーフレットを個別に送付しています。
リーフレットは厚労省のサイトからもご覧頂けます。以下のURLから参照ください。
【HPVワクチンについて知ってください〜あなたと関係のある”がん”があります〜】(厚労省のサイト)
上記パンフレットには、接種対象者が希望すれば公費で接種できること、HPVワクチンには子宮頸がんを防ぐ効果があるが副反応のリスクもあること、ワクチンを接種しても20歳になったら子宮がん検診を受けることが大切であることなどが示してあります。
そして、これまで「積極的な勧奨の差し控え」が行われていたHPVワクチンについて国は、昨年11月「勧奨の差し控えを終了させる」ことを決めました。令和4年4月からは、12~16歳の女子に個別に通知してワクチン接種を促すことになります。
ここで課題になるのが、①平成25年から8年間ワクチン接種の勧奨を差し控えしていたために接種しなかった方への対応。更には②既に自費で接種をした方への対応です。
①について。
国は、積極的な接種を差し控えている間に対象であった平成9年度生まれから平成17年度生まれまでの女子に対して、公平な接種機会を確保する観点から、従来の定期接種の対象年齢を超えて接種を行う、いわゆるキャッチアップ接種を令和4年4月1日から3年間実施することを決定済み。現在区では、キャッチアップ接種の具体的な方法について検討中です。
次に②について。こちらは今日の質疑の中で明らかになりました。以下、区側の答弁内容です。
・国は、今月11日の自治体向け説明会で、HPVワクチンの定期接種の機会を逃した方であって、すでに自費で接種を受けた方に対して費用を償還する考えを示した。
・その標準的な取扱いについては、今月中に示す予定。
・区は今後、国より示される取扱いを確認し、接種費用の償還払いについて、具体的な方法や課題などについて精査し、都や医師会等関係機関と協議する。
国は、HPVワクチンを自費で接種した方への償還払い(簡単にいうと費用の埋め合わせ)をする方針を先週金曜日に示したようです。具体的な方法については今後明らかになりますが、今領収書をお持ちの方は、今しばらく大切に保管しておくことをお勧めします。
※定期接種・・・国が接種を勧奨し、市町村が接種を行わなければならないワクチン。公費による接種となる。
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