世田谷区長が「都内初の施策、1日300人検査できる」と誇らしげなPCR検査バス。検査対象が拡大されるも相変わらず「無症状者限定」の検査。
世田谷区議会議員、桃野芳文です。
これまでお伝えしてきた世田谷区の「PCR検査バス」。新型コロナ対策として世田谷区長が自画自賛している施策です。
世田谷区長に聞く! 区のコロナ対策の現状は…(TOKYO MX)https://t.co/7nodQLU6sy 東京・世田谷区は2022年度予算案を発表しました。都内で最も人口が多い世田谷区の新型コロナ対策について、世田谷区の保坂展人区長に話を聞きました。
— 保坂展人 (@hosakanobuto) February 10, 2022
こちらは桃野の過去ブログ(2022.02.10 桃野ブログ)
バス5台、2ヶ月で1億円もの皆様の大切な税金が投入されています。もちろん必要な施策であれば1億円だろうが10億円だろうが無駄ではありませんが、この施策はあまりにおかしい。
これまで何度もお伝えしていますが、世田谷区長はなぜか「無症状者への検査」に強いこだわりを持ち、それが新型コロナ感染症対策として非常に有効だと主張し続け、実際にそのような施策を投入し続けています。今回のPCRバスを利用できる対象者も「無症状者のみ」。発熱したのでこのバスで検査を受けたいと近所の方が考えても利用することができません。
繰り返しになりますが、検査はあくまで検査。予防や治療ではありません。なぜ区長は無症状者を検査すればコロナ対策として効果が高いと思い込み続けているのか。全く理解できません。
多くの区民の思いも「無症状だけど頻繁に検査したい」ではなく「咳や発熱などコロナかも?と感じた時は速やかに検査したい」ではないでしょうか。
毎日、普通に暮らしていて「数日ごとのPCR検査は欠かしたくない」という方はどれくらいいるのでしょう。区が1億円(2ヶ月間の経費)をかけバス5台を準備する必要があるとは到底思えません。
上記のブログにも書きましたが、そもそもこのPCRバス。ガラガラであまり使われていない様です。区長は「1日あたり300人検査できる。都内初の施策」と自慢げですが、検査をしようと訪れる方は一日10人にもなりません。
区職員も流石に「これはまずい!」と思ったのでしょう。PCR検査バスの利用対象者がまた拡大されることになりました。これで1日あたりの検査数はどれほど増えるのでしょうか。
【今回もあくまで「無症状者限定」は変わりません】
1)
(従来)
「陽性者が発生した保育園等の保育施設、高齢者・障害者施設で、濃厚接触者となった無症状で区内在住の園児、利用者、および職員」
↓
(拡大)
「陽性者が発生した保育園等の保育施設、高齢者・障害者施設で、濃厚接触者となった無症状の園児、利用者、および職員(区民以外含む)」
2)
(拡大)
陽性者が発生した社会的検査の対 象施設(幼稚園、小中学校、新BО P、児童養護施設等)で、濃厚接触者となった無症状の利用者及び職員(区民以外含む)
3)
(拡大)
上記(1)(2)の検査の結果、陽性者となった方と同居する無症状の方(家族等)
4)
(拡大)
無症状の世田谷区民で陽性者となった方と同居する方(家族等)
ちなみに、上記いずれの方もPCR検査バスでの検査は有料。一方で、上記3)4)の方は世田谷区民であれば本来、世田谷保健所による行政検査(無料)の対象ですし、1)2)の方については世田谷区は「随時検査」と呼ぶ無料検査を実施しています。
別の仕組みを使えば無料で検査、このPCR検査バスでの検査は有料。その意味でも区長が誇らしげに語るこのPCR検査バスに区民の理解は得られるのでしょうか。甚だ疑問です。
以下画像は、世田谷区のサイトより引用。
これ以上「伏魔殿」を生まないために。議会で起こるあらゆることを有権者に公開することがその一歩だと思う。 今日は憲法記念日。桃野はオンラインで”「私たちと憲法」の会”に参加。改憲派、護憲派、そうした立場で色分けすることのない議論ができて楽しかった! 国はHPVワクチンを自費で接種した方への償還払い(費用の埋め合わせ)をする方針を示しました。今領収書をお持ちの方は、今しばらく大切に保管を。 石原慎太郎氏が、豊洲の土地購入に支出した「578億円を弁償する責任」はあるのか。 世田谷区内の道路の傷みが激しい。区長が各所で誇る「1645億円、世田谷区政史上最大の貯金を貯めました」という話の裏にはこういう現状があるのです。
コメントを残す