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2021-12-05

認可保育園の入園選考は、入園希望者の「保育の指数」の高い方から内定する仕組み。この指数は様々な立場の方の納得が得られるものになっているか。

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世田谷区議会議員、桃野芳文です。

本日のブログも先の区議会一般質問よりご報告。

指数(保育の調整基準)について」

保護者が就労している場合や、常時病気の方や心身に障害のある方の介護、看護をしている場合など保護者全員が(例えば両親ともに就労しているなど)、「保育を必要とする事由」に該当する場合、区が「保育の必要性を認定」した上で、認可保育施設を利用することができます。

一方、保育の利用基準に該当する入園(転園)希望者が、保育園等の定員を超えた場合には、入園選考(利用調整)が行われることになり、入園希望者から提出される書類の内容に基づき保育の指数を確定し、指数の高い方から内定する仕組みです。

例えば「居宅外労働で週5日以上勤務し、かつ、週40時間以上の就労を常態」は50点、「内職で週4日以上、かつ、週30時間以上の就労を常態」は20点、「ひとり親世帯で同居親族がいるが保育にあたることができない場合」はプラス10点、「同居の祖父母(65歳未満)その他親族等が申込児の補完的な保育を行うことができる状態にある場合」はマイナス6点、などその方の置かれている状況で指数が変わり、その数字が大きいほど優先的に入園できるということ。

この指数の付け方自体は客観性のあるものですが、指数の基準を細かく見ていくと、公平性の観点で見直すべきではないかと思えるものもあります。

例えば。

「0歳児から2歳児のクラスがある保育園に子どもを預けていたが、3歳児になってもまだ子どもを保育園に預けたい」という方はたくさんいらっしゃいます。

0歳児での段階で認可保育園に入園し、その後3歳児クラスのある保育園に引き続き入園をさせたい場合「連携施設」があれば連携施設に入園することになり、連携施設がないことで3歳児で新たな認可園を希望する場合は指数は20点と決められています。

一方、0歳児での段階で認可保育園を希望したにも関わらず入園できず、認可外保育園に入園中の児童が、3歳児で新たな認可園を希望する場合の指数は6点。

0歳児の時点で認可園に入りたくても入れず認可外を利用している方に、又3歳児の時点で大きく点差を付けるのは不公平で、これは改めるべきではないかと議会で取り上げました。

区の答弁は以下内容。

調整基準において、「利用調整の対象となる年齢上限がある区内の保育所等の最終年齢クラスを卒園するが、連携施設がない場合」に20点を加点している。これは、区が設定すべき卒園後の連携施設がない代わりとして、該当児童の入園選考に配慮したもの。

一方、調整基準において、「認可外保育施設を有償で預けていることを常態としている場合」に5点、または6点を加点している。

この加点をさらに大きくすることは、入園選考を有利にすることを目的とした認可外保育施設の利用者が増え、真に利用したいご家庭が利用できない事態が懸念されるため、更なる加点はしていない。

指数の在り方については、選考の公平性を確保するとともに、様々な立場の方からのご納得が得られるよう引き続き検討していく。

桃野の提案内容は「入園選考を有利にすることを目的とした認可外保育施設の利用者が増え、真に利用したいご家庭が利用できない事態が懸念される」として受け入れられない、との区の答弁です。しかし、これは制度を逆手に取る人が出てくるという懸念であって、桃野が例示した「0歳児での段階で認可保育園を希望したにも関わらず入園できず、認可外保育園に入園中の2歳児が、3歳児で新たな認可園を希望する場合」については配慮しないということになるのではないでしょうか。残念ながら今回の質問では、桃野の提案と区の方針とはすれ違ったままでした。

区の答弁の中にもある「様々な立場の方からのご納得が得られる」制度という点は桃野も同じ考え。そして「保育を必要とする事由」に該当する方が認可保育園を希望する場合は、区が優先順位で選別せずとも認可保育園に入れるようにするのが区の役目。これらについて引き続きしっかり働きかけていきたいと思います。

保育園の入園選考については、世田谷区発行の「保育のご案内」をご覧ください。

以下、「保育園のご案内」から一部ページを抜粋。

■質問と答弁全体は以下動画でご覧ください。

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