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世田谷区の桃太郎 桃野芳文Webサイトです
2020-10-25

コロナ発生届を誤送信。保健所と病院は、未だファックスで情報のやりとりなのです。

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世田谷区議会議員、桃野芳文です。

こんなニュースがありました。

区内にある関東中央病院が、世田谷保健所にファックス送信すべき新型コロナウイルス感染者の発生届を、別の番号に誤送信。同病院が陳謝したとの報。誰がいつ新型コロナに感染したというのは個人情報ですし、残念ながら感染者に対する言われなき差別もある状況ですので、これは病院の大きなミス。

しかし、こうした情報を未だ病院と保健所がファックスでやりとりしているということに先ず問題を感じます。オンラインでシステムを介して情報をやりとりすることに比べ、ファックスはミスが起こる確率が高いでしょうし、手間もかかります。これを業務として求められている病院側に対して桃野は、同情の気持ちも持ちます、正直。

実はファックスでのやりとりは改めるべきだと、桃野は従前から議会で取り上げ、世田谷保健所に改善を求めてきました。そうした経緯があるので、このニュースを見て、やっぱりこういうことが起きてしまったかという印象。

今年(令和2年)の6月10日、世田谷区議会本会議での桃野の議会質問では、以下、世田谷保健所に求めています。会議録から抜粋します。かっこ書きは意味が通るように桃野が補筆しました。

・次に、感染者の発生届を東京都に送る際、いまだファクスを使っているようなアナログな仕組みです。手間がかかる上に、計上ミスや報告漏れが起き、非効率な事務となっていることは既に報道されているとおりです。これら課題は、(区長が言うように)保健所の数を増やして解決する類いのものでもありません。以下、提言します。

・区では電話相談の代替手段として人工知能、AIで自動回答するチャットボットを導入済みですが、やはり現在、相談窓口の主流は電話です。緊急性の高い相談を優先的に受ける手段として、苦情や簡易な問合せなどは、保健師や医師が受ける前に選別し、他の職員が対応する仕組みに改めるべきです。民間事業者では、オペレーターにつなぐ前に、電話に数字とシャープを打ち込んでもらう手法などが一般的です。また、既に神奈川県が導入していますが、電話相談が急増する事態になれば、外部委託も必要でしょう。

・加えて、ICT化も進めるべきです。大阪府では、自宅やホテルなどで療養する軽症や無症状の感染者の健康状態を把握するシステムを導入しています。感染者自らが体温やせきの有無、息苦しさなど注意が必要な十三項目をスマートフォンなどで入力する仕組みです。以前は保健所職員が、自宅などで療養する感染者に毎日電話で聞き取りをし、その内容をコンピューターに入力していましたが、現在は、感染者が情報を入力すると、保健師や府の担当部署などとオンライン上で即座に情報共有されるそうです。

・保健師が機動的に参集できる仕組みも必要です。世田谷区には、本庁、支所合わせて百十六人の保健師がいます。平時は地域に分散している保健師が、有事には速やかに保健所の指揮命令下に入る組織体系に改めてはどうでしょうか。小中学校の休業時であれば、保健師の資格を持つ養護教諭にも参集してもらえるはずです。

・あわせて、そうした職務に従事する職員が過重労働にならぬよう、土日、夜間を含めた勤務シフトを作成し、適切に休養できる体制をつくるべきです。これらの施策について見解を伺います。

その際、世田谷保健所長は以下の答弁をしています。

また、ICT化につきましては、国が導入したオンラインでの患者情報等管理システムに関する東京都の動向を見据え、在宅療養者の症状に合わせた診療を行える仕組みを構築できるよう、医師会や病院等とも連携しながら調整を進めてまいります。

コロナ禍で病院にはこれまでにない負荷がかかっているわけですから、一刻も早くファックスでのやりとりは廃し、システムの導入を進めるべきです。

■質問と答弁は、世田谷区議会の会議録でご覧いただけます。

■質問の様子は以下の動画で確認いただけます。8分40秒ほど早送りすると上記質問部分となります。

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