世田谷区長、政府や国会に対してワーワー威勢のいい事を言うのではなく、区長としての仕事を。
世田谷区議会議員、桃野芳文です。
本日のブログは先の区議会一般質問より。3つのテーマのうち、今回はその3をご報告します。
1)保坂区政における新型コロナウイルス感染症対策について
2)DV被害者への区の不適切な対応について
3)議会で虚偽答弁を行った職員への懲戒処分について
1は、先のブログでご報告済みです。参考ブログはこちら↓
【またもや。DV被害者の住所情報が加害者に漏洩。しかし「絶対に謝らない」世田谷区長】
質問の様子は動画でもご覧頂けます。全体で30分ほどですが、「全部を観る時間は無い」と言う方は 23分18秒まで早送りください。そこからの7分間ほどが見所だと思います。
動画はこちらから↓
先ずはこちらをご覧ください。保坂展人世田谷区長がツイッターで宣伝しているのは、自身が朝日新聞デジタルの「論座」に寄稿した記事(2018.07.26)。【虚偽答弁を禁止し、懲戒処分できる制度をつくろう「隠蔽・改竄・虚偽」で崩壊した通常国会を終えて】と題した文章です。
ミヒャエル・エンデの『モモ』には、「時間泥棒」という言葉が登場する。物語の「灰色の男たち」は人々から惜しみなく時間を奪っていく。 「時間泥棒」という言葉に、昨年からの「虚偽答弁」によって費やされた膨大な時間を思い出す。→「虚偽答弁を禁止し懲戒処分…」 https://t.co/2zUK8TA5Nr
— 保坂展人 (@hosakanobuto) July 25, 2018
保坂区長、いわゆる「森友問題」を引いて、国会での虚偽答弁は許されないと厳しく批判し、虚偽答弁を行った者には懲戒処分できる制度が必要だと言っています。
さて、そこで世田谷区議会の話。
桃野はこれまで、世田谷区職員の懲戒処分の仕組みや、懲戒処分の指針がおかしい、改めるべきだと具体的なポイントを挙げて政策提言をしてきました。提言の一部は仕組みの改善として実現しており、区の動きには一定の評価はしています。
一方で、まだ不十分な点があるのも事実。本年4月22日の企画総務委員会にて区職員の不祥事等に対応する、新たな「懲戒処分の指針」が示され、その中にある「事実をねつ造して虚偽の報告を行った職員は、停職、減給又は戒告とする」について桃野は質疑をしました。これを「事実を捏造し、虚偽の答弁を行った職員は、停職、減給または戒告とする」と読み替えて良いのかと。
つまり、庁内で虚偽報告をした職員と同じように、議会で虚偽答弁を行った職員は停職、減給又は戒告となるのかという質問。桃野がこれを問うた際、世田谷区役所の人事課長は「そこまで想定していない」と答弁しています。
桃野は、これまで何度か区職員から「虚偽答弁」や「虚偽説明」を受けています。例えば、本年3月17日の予算特別委員会の私の質疑では、教育指導課長から事実とは異なる答弁がされ、3月23日には教育長がこれを「事実と異なる答弁」と認め謝罪、訂正しています。しかしその後のことを人事課長に聞くと、教育指導課長は上司である部長の聞き取りに対し「故意の虚偽答弁ではなく、質問を聞き違えただけ」と主張し、結果、懲戒処分の検討対象にすらならなかったそうです。
これには驚かざるを得ません。明らかに議会で虚偽の答弁をしても、本人が「質問を聞き違えただけ」とすれば簡単に免責してしまうのが世田谷区長はじめ世田谷区役所ということ。
前述しましたが、区長は、ウェブサイト「論座」の2018年7月26日号で、いわゆる森友問題を引きあいに「虚偽答弁を禁止し、懲戒処分できる制度をつくろう」と主張し、「虚偽答弁に咎めはないという前例は、さらに虚偽や歪曲もやり放題の国会に転じていく危惧を感じる」と強く批判しています。
国会には遠く離れたところから威勢のいいことをワーワー言っても、自分が区長としてやれる「区職員の懲戒処分の改善」には全く関心もないのか。いやむしろ、身内には甘い態度を取っておきたい理由でも有るのか。世田谷区長、一体自分の立場、仕事について、どういう思考をしているのでしょう。
過去、桃野への虚偽説明を行った区職員が地方公務員法に定める信用失墜行為の禁止に当たるとして懲戒処分を受けた例はあります。しかし区長は、国家公務員法にも同様の定めがあることは承知の上で、さらに「虚偽答弁を禁止し、懲戒処分できる制度が必要」だと言っているのでしょう。では、なぜ区でそれをやらないのか。
今回の一般質問では、区長が言行一致して、そのような制度をつくるつもりがあるのかと問いました。
ところが、答弁の中身は全くスカスカ。そういう制度をつくるつもりがあるのかと聞いているのに、質問をはぐらかすばかりで、そのつもりが有るとも無いとも答えません。まあこういう態度ということはつくるつもりが無いのでしょう。一般質問には持ち時間がありますから、答弁する区長がトボけてさえいれば時間切れになってしまいます。
結局、国政について格好の良いこと、人々に受けの良いことを言っていても、その心中は言葉に反して全然本気では無いと思わざるを得ません。
組織のモラル維持には信賞必罰は当然のこと。懲戒処分の仕組みも適切に作られ、運用されなくてはならないの鳩当然のこと。引き続き区に働きかけて参ります。
*答えようとしない世田谷区長の姿勢は、上記リンクの動画、23分18秒まで早送り頂き、7分間ほどを見ていただければよくわかります。
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