toggle
世田谷区の桃太郎 桃野芳文Webサイトです
2020-07-29

区議会で疑惑を追及されて区長が区議会を解散?千代田区で今何が起きているのか。

LINEで送る
Pocket

 

世田谷区議会議員、桃野芳文です。

これは、前代未聞の暴挙と言って良いでしょう。首長としての真っ当な見識があればこんなことはいけないとわかるはずだと思うのですが。なんと、千代田区長が一方的に「千代田区議会を解散する」と宣言し、他の区幹部共々議会に出てこないと言うことが起きています。

ことの発端は石川区長が一般販売されなかった区内の高級マンションを親族と共同購入していたこと。区長がマンションデベロッパーに「総合設計制度」を認可した(=規制を緩和した)ことの見返りとして受けた利益供与では無いかとの疑惑が取り沙汰されていました。この問題を追及しようと千代田区議会が百条委員会を設置。追及された区長が、マンション購入の経緯を問われた際、百条委員会で虚偽の発言をしたとして、区議会が区長を地方自治法違反(偽証、証言拒否)で刑事告発する旨の議案を賛成多数で可決。それを受けて区長は「議会を解散する!」と宣言して議会を止めてしまいました。

7月29日の読売新聞によると区長は、28日の記者会見で「解散の権限は私にあり、議会が判断することでは無い」と自身の正当性を主張したそうです。

では本件のような場合、解散の権限は区長にあるのでしょうか。地方自治法には以下の定めがあります。

第百七十八条 普通地方公共団体の議会において、当該普通地方公共団体の長の不信任の議決をしたときは、直ちに議長からその旨を当該普通地方公共団体の長に通知しなければならない。この場合においては、普通地方公共団体の長は、その通知を受けた日から十日以内に議会を解散することができる。

つまり、区長が議会を解散できるのは、議会が区長の不信任決議を可決した場合で、その場合は議長がその旨を区長に通知しなければならないとしています。でも今回はあくまで区長を刑事告発することに関する議決であり、当然ながら議長は不信任案が可決された旨を区長に通知していません。これで区長が議会を解散できるとするのは、区長が法律を知らないか、区長は法律を無視できると思っているかのどちらか。どちらにしても区長としての適格性を欠く行動ではないでしょうか。

区長が、マンション疑惑を追及されてからにわかに「千代田区民に一人12万円の給付金を支給する」と言い出したこともおかしいし(区民を馬鹿にしているのでは?)、コロナ禍にある今、しなくても良い、いやむしろ無理筋を押し通してでも選挙をやろうという感覚も全く理解できません。疑惑は身に覚えのないことだと言うなら、正々堂々とその旨を主張すれば良いし、刑事告発などされても何も恐れる必要はないはずです。

■揺れる千代田区議会

LINEで送る
Pocket

関連記事

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です