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世田谷区の桃太郎 桃野芳文Webサイトです
2018-10-31

都内の新聞古紙の持ち去り率は27.3%、被害額は総計15億円。莫大なお金が違法行為によって、奪われている状況。

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世田谷区議会議員、桃野よしふみです。
数ヶ月前のこと。「資源回収」の指定場所に置いたはずの古新聞の束が知らぬ間に消えてしまいました。
まだ(世田谷区の)古紙回収の車、来てないのに!?
そう、違法な「資源の持ち去り行為」にやられました。ショック。

世田谷区では平成12年から、資源・ごみ集積所での行政による資源回収を行っていまして、現在、多くの区民に資源回収の意識が定着している状況。一方、そこに古紙がたくさん出て来れば、悪いことを考える人も増えるもので、資源(特に古紙)の持ち去り行為も横行するようになって仕舞いました。

先ず平成15年12月に条例改正を行い、資源の持ち去り行為を禁止、平成16年3月から禁止命令に従わない者に「20万円以下の罰金」を科すなど、全国に先駆けて、資源の持ち去り対策を進めてきました。

それでも常習者等による持ち去りが後を絶たず、区民の皆さんからの目撃情報は年間400件前後(不審なトラックが持ち去った!など)、区が警告書を出しても持ち去り行為を行う「常習者」は30名以上に上るようです。(平成29年11月10日、区民生活常任委員会での区の説明より)

そんなこともあり、平成29年12月に条例改正して罰金の上限を引き上げ。「50万円以下の罰金」を科す規定を新設したところのなのですが、今日の日経新聞に以下の記事が。

古紙「爆買い」で段ボール危機 米中貿易戦争の余波

記事は以下内容を伝えています。

・米中貿易摩擦の余波で、最大生産国の中国が段ボールの原料となる古紙の調達先を米国から日本に変更。

・いわゆる「爆買い」により、日本での古紙流通量が減り、一部で欠品も出始めた。

・ハイペースな輸出が続くなか、需要期の冬場に段ボールが不足し物流が混乱する事態が現実味を帯び始めた

・つまりダンボール不足の原因は原料となる「古紙不足」。

古紙不足→古紙の価格高騰→違法な古紙持ち去りの増加、ということにならなければ良いのですが。

古紙の持ち去りは、せっかくの区民の皆さんの努力というのかな、古紙をゴミにせずに資源にしようという意識が、かすめ取られているようで腹立たしい。

少し古いデータ(平成21年度の資料)ですが、東京都の推計では、都内の新聞古紙の持ち去り率は27.3%、被害額は総計15億円となっています。莫大な金額が違法行為によって、奪われている状況。

世田谷区では「世田谷区内でも億単位の額に相当する古紙が持ち去られているのではないか」としています(平成29年3月13日、予算特別委員会での区の答弁)。

世田谷区ではGPS追跡調査や、パトロール強化など、これまでの取り組みをさらに強化しなければいけないタイミングかもしれません。そして何か他に良案があるならばそれも導入しないと。

区民の皆さんには、古紙を前日の夜ではなく、当日の朝、できれば回収時間に合わせて出していただきたいと思います。

■正規のトラックにはこういう表記がついています。

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