自治体がクラウドファンディングでお金を集めること。その当否については財政規律の観点からしっかり考えるべき。
世田谷区議会議員、桃野よしふみです。
最近、民間の事業者、団体だけでなく、自治体も「クラウドファンディング」でお金を集め、何らかの事業をしようとする例が増えています。
例えば世田谷区。
これまでブログでもご紹介してきましたが、宮坂区民センターの敷地に設置している古い世田谷線の車両の再生について寄付を募っていました。
桃野の過去ブログ参照ください。
こちらは修復塗装、その後の記念イベントなどの費用、660万円について、クラウドファンディングを利用し寄付を募っていましたが、その結果は・・・
当初の期限内(6月末)に集まったのは502万円と目標金額に遠く及ばずで、募集期間を1ヶ月延長しましたが、結果はあまり変わらずで目標に遠く及ばず(7月24日時点で509万円)。
区の事業、当初予算で既に予算化されている事業について、あえて寄付を募るという手法は、財政規律の観点からどうなんだろう。本来、税金を使ってやるべきもの、そうでないものは厳しく峻別されてしかるべきだと思います。
世田谷区役所は、単に流行りに飛びつくのではなく「何を税金で、何を寄付で行うべき事業か」ということについて、本来、その考え方をしっかり固めてから取り組むべき。クラウドファンディングで費用を賄うというなら、その金額に達しなかった場合は事業を行わないというのが本来ではないかな。
そして、こちらも低調のようです。
【第13回世田谷246ハーフマラソンを11月11日に開催します!(寄附による出走権(ふるさと納税対象)は引き続き募集しています!】
毎年人気の「世田谷246ハーフマラソン」は、「応募しても抽選でなかなか当たらない」という声が寄せられるイベントですが、その246ハーフマラソンで「特別枠」を募集しています。
5万円以上の金額を寄付をしてくださった方に対して、先着200名で出走権を差し上げるというもの。こちらは一般エントリー枠を7月末で締め切っていますが、その期間中には寄付による特別枠が埋まらず、引き続き寄付を募集しています。
こちらは、いわゆるふるさと納税の仕組みですが、自治体が納税者に対し(税とは別に)寄付を募ることについて、自治体側と納税者側に捉え方の乖離があるのではないかと桃野が感じる事例の一つです。
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