燃えやすい気持ちを見つけ、憎しみに筋道をつけてやればあっという間に紛争は起こる。
世田谷区議会議員、桃野よしふみです。
昨日、区政レポートを持ってご訪問した先で、憲法改正に関する話になり
「若い世代で9条改正派が多いという現実に驚いている」
「戦争が、どういうものかリアリティが無いからでは無いか」
などのご意見をうかがっていました。
(ちなみに伺った方は70代)
そんな話の中で「”木靴の樹”って知ってる?」っていう話になり・・・
ということがあって気になっていたのですが、帰宅すると夕刊にタイミングよく、木靴の樹、記事になっていました。
木靴の樹は、エルマンノ・オルミ監督による1978年のイタリア映画。
カンヌ国際映画祭でパルムドール(最高賞)を受賞した名作です。
昨日の新聞では、そのイタリア映画界の巨匠、エルマンノ・オルミ監督(84)の最新作「緑はよみがえる」の紹介と合わせて監督へのインタビュー記事が掲載されていました。
映画は第一次世界大戦のさなか、激戦地となったイタリア北部アジアーゴ高原が舞台。
雪に埋もれた前線の塹壕で、敵のオーストリア軍と睨み合い、病や飢えに苦しみながら家族からの手紙を待ちわびる兵士たち。
死と隣り合わせの塹壕の中で精いっぱい人間的に生きようとする兵士たちの姿を描く。
クローズアップされるのは、戦争がいかに個々の人間に「痛み」を引き起こしたか・・・
記事に目を通すと、インタビューでのオルミ監督の言葉が心にすっと落ちてきました。
(以下抜粋、要約)
過去の教訓を、若者がよりよく生きるために使わなければ、過去の価値はない。
旧来の武器を用いる戦争だけでなく、貧困や食料問題、テロなど、新たな形の戦争が渦巻く現代は、”平和の概念そのものが紛争状態の時代”だ。平和がどういう状態を意味するのか、非常にわかりにくくなっている。
燃えやすい気持ちを見つけ、憎しみに筋道をつけてやればあっという間に紛争が起こる状態にある。
日本はどの国よりも苦痛を味わった国だから、教えて欲しい。命がいかに大切か。どれが平和への道なのかを。
真の平和は武器で勝ち取るものでもなく、武器で守ることもできない。
一人一人が平和を求める人間であることによってのみ保障できるのだ。
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