区民に新たな負担をお願いしておいて、外郭団体への家賃は、いつまでもタダなんてオカシイ!
本日のブログも先の一般質問から。
地方自治体も民間企業と同じく、様々な財産を所有しています。
これが公有財産。そして、公有財産のうち、行政上の用途・目的に供される公有財産を行政財産と言います。
専門用語で書くとちょっと分かりづらいですね、すいません。
行政財産とは、例えば区役所の庁舎や議事堂などです。
行政財産は、その使いみちが決まっている財産なので、基本的には他のものに貸し出したり、使用を許可することはできません。
一方で、一定の条件を満たせば、貸し出したり使用を許可したりという事が可能である旨も、地方自治法には定められています。
×を○にするわけですから、法律や条例で細かいルールが必要なのは言うまでもありませんね。
さて、その行政財産の貸付や使用許可が、世田谷区の場合「ちょっとオカシイゾ」という話。
何度もブログで書いてきましたが、世田谷区にはいわゆる「外郭団体」というものがたくさんあって(中には株式会社の形になっているものもある!)、これらは区から、競争性の無い随意契約で多くの仕事をまわしてもらい成り立っていたり、区役所OBの再就職先になっていたりします。桃野はこれまで議会で何度も取り上げてきました。
世田谷区では、これらの外郭団体に対して、庁舎の一部を使わせてあげているのですが、実はその大部分でその使用料は免除。つまりタダで貸しています。
実は使用料については、条例や役所の事務処理方針でその中身が細かく定められていて、誰かが適当に使用料を免除したり減額したりはできません。
ところがこれがオカシイ!
区役所が自ら定める事務処理方針の書類を見ると「××であれば7割減額」「△△であれば8割減額」と一応、基準が決められているように見えるのですが、その方針に別途「事務事業に及ぼす効果」によって減額幅を増やすことが出来る、という項目を加え、結局基準を骨抜きにして、かなり広い範囲で「全額タダ」にしてしまえる仕組みにしています。
「外郭団体だから、家賃はタダでいいですよ」とお手盛りで免除していると思われてもしょうがないですね、これじゃあ。
区民に対しては、区民集会室や区民会館などの使用料を全て値上げし、保育料値上げや高齢者のおむつ支給削減など、相次いで区民サービスの見直しに手を付けている現・世田谷区長。一方で、身内の既得権益には一切手をつけようとしません。
区民に新たな負担をお願いする中で、外郭団体への家賃のみ、いつまでもタダなんてオカシイ!
本会議場で行政側に強く迫りました。
行政側からは「減免の基準を区民に見えるようにする」(隠しているわけではないと言ってました)、「減免の基準の改定について検討する」との答弁がありました。
減免については、区民全体にとって公平を欠くことの無いよう、また客観的に見て公益上の妥当性を有する場合に限定しながら慎重に判断するよう、あわせて指摘をいたしました。
今後の”改善”状況を注視してまいります。
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一般質問の様子はインターネットでご覧頂けます
・世田谷区議会ホームページ(6/6の「収録内容を表示」、「桃野よしふみ」の右側をクリック下さい)
http://www.discussvision.net/setagayaku/index.html
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