医療的ケア児の就学時、区は保護者の校内待機を求めていないか。新聞報道を見て確認。
世田谷区議会議員、桃野芳文です。
今日のブログは先の区議会一般質問から。
これまで取り組んできた「医療的ケア児の就学」に関しても取り上げました。
以下、質問の様子を短い動画にまとめました。ご覧ください。※質問と答弁の全体は区議会のサイト(令和7年6月5日本会議)からご覧ください
桃野が、令和3年9月16日以来取り上げてきたテーマです。これまで世田谷区は学校における医療的ケアの標準的な実施項目・内容の中に、人工呼吸器による呼吸管理を含めていませんでした。
即ち、人工呼吸管理が必要な児童が就学する際、学校に看護師を配置することはせず、保護者が校内待機をして、必要なケアに備えることを条件にしていたというのが実態です。当然保護者の就労は困難になりますし、就労以外でも大きな負担になるのは自明です。
桃野は、これを改め、保護者の付添いなしに学校で学べる環境を整えるべきと質問、質疑を繰り返してきました。
その後(令和6年3月)、区は「学校等における医療的ケア実施ガイドライン」を策定。その中で「段階的に保護者から学校医療的ケア看護師による人工呼吸器の管理に移行し、保護者の付添い(校内待機)の解消を図る」と定めました。それは医ケア児、そのご家族への支援として大きな一歩になったと思います。
そんな中ですが、本年5月7日、東京新聞を読んでいると以下の記事が。
都内在住の障がい児・医療的ケア児の保護者を対象にした調査で「医ケア児の保護者の4人に1人が学校内での付き添いのために退職、休職していたことが分かった」「学校に看護師がいても付き添いを強いられる事例が多い実態も浮き彫りになった」
◾️以下、関連ブログです。
そこで今回、区に「世田谷区ではまさか校内待機を強いてないよね」と確認する質問を行いました。また、区内の医療的ケア児の人数についても最新の情報を確認しました。
区の答弁内容は以下。
・教育委員会では令和6年3月に策定した、「学校等における医療的ケア実施ガイドライン」に基づいて看護師を配置し、医療的ケアを実施している。
・医療的ケアを必要とする児童・生徒数は、令和6年4月時点で未就学児が約90名、特別支援学校等に通う児童・生徒を含めて約110名、合計約200名。
・現在、区立小・中学校では、校内待機をしている保護者はいないことを確認している。また区教委や学校から校内待機を求めることはしていない。
(答弁内容は以上)
まずは、校内待機を強いている実態がないことが確認できて良かったと思います。一方こうして区の姿勢を確認し、学校現場での実際の対応と齟齬がないかも適宜確認し、議会で明言してもらうことも大きな意味があると感じます。
桃野は引き続き、医療的ケア児、そのご家族への支援に取り組みます。
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