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世田谷区の桃太郎 桃野芳文Webサイトです
2023-05-13

先ずは組織の長たる世田谷区長が、暴力に対して当たり前の感覚を身につけてもらわなければ、暴力事件、体罰事件、虐待事件の根絶は覚束ないのでは。

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世田谷区議会議員、桃野芳文です。

ここ数日、新聞各紙、テレビニュース等で大きく報道されています。こども家庭庁の調査で、2022年4月〜12月に全国の保育所で「不適切は保育」が914件、うち虐待は90件。

世田谷区ではかつて保育園の待機児童が全国ワースト1を繰り返していた時代がありますが、その際区長はいつも「保育の質にこだわっている」(だから数が足りないのは仕方がないという言い訳に聞こえて仕方がなかった)旨の 発言を繰り返していました。

保育の質って何?

世田谷区内の保育施設でもこの間、不適切な保育、そして虐待行為が繰り返し明らかになっています。しかも、驚いたことに区は、虐待事案を把握しても、全くそれを明らかにはしてきませんでした。以下関連ブログ。

またもや世田谷区内の認可保育園で虐待事件がありました。本日夕方報道され、区に事実確認を行いましたが虐待が行われていたことは事実のようです。

マスコミによる報道がなければ、虐待事案があったと言うことすら、隠され続けていたと言うことになります。もちろん、プライバシーへの配慮は大切でしょう。加害者や被害者の特定につながるような情報まで明らかにせよというつもりはありません。しかし事案の概要は明らかにし、再発防止策を示すことは大切。更に社会に対して「虐待はあってはならない」と警鐘を鳴らすという意味もあります。

上記ブログは昨年2月に明らかになった事案に関するものですが、他の案件も含めて、世田谷区は「不適切な保育」「虐待」「暴力」についての認識が甘いのではないかと思わされることが多々あります。

例えば以下は別件、他の虐待事案について。令和3年3月10日の予算特別委員会の質疑より一部抜粋します(全文は世田谷区議会のサイトからご覧ください)。

◾️以下、世田谷区議会の会議録より抜粋

◆桃野芳文 委員

虐待であるという認識を持つまでに、なぜこんなに時間がかかったのか、これに問題はなかったのか、質問します。

◎知久 保育部長

まず、区としての立場といいますか、今回の事案に対して、一つは保育課という立場で区立保育園を運営する立場、一方で、認可保育園を指導監督する立場が、児相が来たということでこの四月からございました。その中で、保育認定・調整課がそちらの指導権限を持っているわけなんですが、その中での指摘では、今回の事案については心身に影響を及ぼす行為だということで指摘をさせていただいているという状況でございます。

◆桃野芳文 委員

だから、その虐待という認識を持つまでに何でこんなに時間がかかるのかということなんですよ。時間が無駄ですから、ちょっと今は飛ばしますけれども、ちゃんと答えてくださいよ、何でこんなに時間がかかったのか。

それで、これが虐待に当たるという九つの行為、九行為を区は示しているんです。午睡の際、寝入りばなの子どもに二つ折りにした敷布団を上半身に落とす行為をしたと。寝入りばなですよ、子どもが今気持ちよく寝ようとしているところに、二つ折りにした敷布団を落とした。食事の片づけのときに、行動がゆっくりの子に、まだ終わっていなかったのかと言いながら、頭の上に音がするぐらい両手を振り下ろして当てたと。よく分かりませんけれども、たたいたということでしょう。次のとおり乱暴な言葉を使用した。食事の準備のとき座ってない子どもに、「何回も言ってんだろう」と言った。着替えをしていたが手間取っていた子に「何でこんなことも分かんねえんだ」と言った。食事の際、泣いてしまった子どもを隣室に一人にした。食事の際、飲み込めなくても口から出してはいけないと強く指導した。おやつを食べなかった子どもの指導で、泣いていた子どもを年齢より下のクラスに連れて行った。トイレやトイレットペーパーでいたずらを二日続けた子どもに対し、おむつを使用していないのに、「トイレを使えないやつはおむつで寝かせるぞ」と言った。午睡の際、おでこに消しゴムを置いて動けないようにして寝かせる行為をした。午睡の際、幼児クラスで視界を塞ぐように子どもの顔にバスタオルをかぶせた。

これはもう保護者会の段階で、この第一回の検討会の前の保護者会の段階で、こういう事実があったということは、区はもう認めているわけですよ。事実を確定させているわけですよ。これをもってしても、これは不適切な行為ではあるけれども、虐待に当たるかどうかはこの時点では認識をしていないというようなことなんです。

私が自分の子どもがこんなことをされたと思ったら、もうこれは本当に心が痛いですよ。こういうことをしっかりと事実と向き合って、これは虐待事件だというところから始めないと、こんなことを認識するのに何か月もかかっているようでは、再発防止策というのもはっきり言っておぼつかないと思いますよ。しっかりやっていただけるのかどうか疑問です。

さっきも申し上げましたけれども、頭の上に音がするぐらい両手を振り下ろして当てたとか、こういう表現はもうやめたほうがいいですよ。誰が見たっておかしいじゃないですか、こんな表現は。この九つの行為の中に入っていませんけれども、その前にこういう行為もあったと言って区が報告していることがあるんです。これは、シャワーを嫌がる子どもの顔に冷たい水をかけたと。嫌がる子どもに水をかけたというようなことも入っていたんです。それがこれは抜け落ちているんですね。これは何で抜け落ちているんですかと聞いたら、子どもがキャッキャキャッキャ言っていたから、ちょっと遊びの延長かもしれないから、これは虐待から落としたと言っているんですけれども、そういうことでいいんですかね。

子どもがキャッキャ言おうが何しようが、例えばドリームジャズバンドで事件がありましたけれども、殴られた生徒がいて、これは生徒が納得しているからいいんだと。これは暴力じゃないんだ、暴力のぎりぎり手前だとか、そんなことを言ったのを私は思い出しましたよ。本当に嫌がる子どもの顔にシャワーで水をかけるという行為が虐待ではないということでいいんですか、これは所管が答えてください。

◎知久 保育部長

この件に関しては、今回調査が入った段階で、その場にいた他の保育士がその場の状況を証言をいただいたんですが、実際に冷たい水ではなかったということですとか、そのほかにその状況を確認した保育士がいないということで、今回の九つの行為からは外してはおります。ただ、こういうことが行われたということは認識はしております。

◆桃野芳文 委員

表現も含めて身内に甘いような、しっかりと対応できないようなことは許されないと思いますから、しっかりやっていただきたい。この後のこの検討会の中身もしっかり注目していますけれども、区としてどういう判断をしていくのかということはしっかりやっていただきたいというふうに、改めてここで申し上げておきます。

(抜粋以上)

上記の中でも少し触れていますが、かつて世田谷区のイベント(音楽発表)のステージ上で、参加者の中学生が、指導役のミュージシャンに髪の毛を掴まれて頭を振り回され、ビンタをされたという事件がありました。その際、そうした行為を「暴力の手前」「体罰ではない」と言い切り、最後までその見解を貫いた方は、当時も今も世田谷区長。

先ずは組織の長たる世田谷区長が、暴力に対して当たり前の感覚を身につけてもらわなければ、暴力事件、体罰事件、虐待事件の根絶は覚束ないのではないでしょうか。

 

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