中学時代に不登校を経験した高校生Aさんと意見交換。苦しい日々を過ごされてきた”元当事者”の声から学ぶ大変貴重な時間でした。区政に生かさねば!
世田谷区議会議員、桃野芳文です。
先の予算特別委員会で、不登校の子ども達へのサポートについて取り上げたところですが、その後、高校生Aさんから「何か自分が役立てること、力になれることがあるのではないか」とご連絡を頂きました。
こちらは参考ブログ↓
【不登校の児童生徒を自立に導いていく為、手厚い支援を。ほっとスクール関連の予算は年49万円/人。施設の地域的偏在も過大です】
Aさんは不登校経験者で、今は高校に通われています。その経験を生かして、不登校で苦しい思いをしている当事者、その家族をサポートできるのではないかとの思いからAさんは桃野に連絡を下さいました。
まず、不登校の当事者、その家族をサポートしたいとのお気持ちは大変ありがたく思います。そして、高校生が面識のない区議会議員に臆することなく連絡をくれて、面会に来てくださる行動力も素晴らしいと思いました。
そして、本日、意見交換をしたのですが、不登校経験者の方と自由な形で(話が色々と飛びながら思うままにディスカッション)話ができたのは桃野にとっても貴重な機会、大変勉強になりました。
自分はあの頃、こう言う状態だった。だから、行政からこう言う助けがあったら嬉しかったと言う話もいくつか聞くことができましたし、こうした声を実際の区の施策にもつなげていかなければいけないとの思いです。
そのうちの一つ、例えば不登校生徒にどのような情報を伝えるべきかと言う話。
Aさんは中学時代に不登校となり、結果的に「過年度受験」で高校入試を受け、高校に進学しました。つまり、中学校時代の同級生からは一年遅れてのタイミングで高校生になったということ。この高校受験に至る道のりにも色々なことがありそうした話も聞かせて頂いたのですが、それはさておき、今通っている高校に進学することを考え始めたとき「過年度受験」に対して大きな不安を抱え、それも苦しみの一つになったそうです。
今はそうではないと言うことをAさんは既にご存知なのですが、かつては過年度受験などする人間など世間にはいない、そんなことをするのは自分だけなのではないかと言う不安感、孤独感に苛まれていたと言います。
でも、実際にはもちろん「過年度受験生なんていない」なんてことはありません。
例えば世田谷区の場合、世田谷区立中学校の卒業生で卒業時に進学も就職もしなかった生徒に対しては、一年後に学校を通じて、その後進学をしたのか、就職をしたのか、それとも状況が変わっていないのかを尋ねる調査を行っています。一年遅れで進学をした生徒の数をある程度は把握していると言うこと(もちろん転居などで生徒やその家族と連絡が取れなくなることもあるでしょうが)。
そうした数字をもとに「同級生から一年遅れて高校に進学する生徒もいる」「過年度受験は極めて珍しい事例と言うわけでははない」と言うことが、もっともっと情報として発信されていれば、かつてのAさんのように情報不足から辛い思いをする生徒も減るのではないかと思います。
他にもAさんの話から見えてきたことはありますし、いくつかの「やるべきこと」も見えてきました。本日中に世田谷区役所の複数の所管(福祉分野、教育分野)の課長とも話を進め始めました。
Aさんから頂いたような生の声はどんどん区政に生かしていきたいと思います。そして、もし他にも自分は不登校で苦しんだ、その時の話をしてもいいよと言う方がいらっしゃれば、これからの施策実現のため、是非お声をお寄せ下さい。
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引き続き、不登校の子ども達へのサポートや、子ども達を自立へ導いていくための取り組み、について議会から政策提言を続けて参ります。
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