ギャンブル依存症は単なる「意志薄弱」ではなく、れっきとした精神疾患です。世田谷区でも相談窓口が設置されています。
世田谷区議会議員、桃野よしふみです。
ギャンブル依存症の話。
昨年の12月、衆参両院で「IR推進法案(※)」(カジノ法案とも言われていましたね)が可決され、日本でもカジノを含む統合型リゾート(IR)の整備に向けた動きが進んでいます。政府は、昨日(4/4)、首相官邸で推進本部の初会合を開催した模様。
【カジノ、本格検討に着手=推進本部が初会合―政府】(yahooニュース)
こうした社会の動きに呼応するように「ギャンブル依存症」に対する関心も高まっているように思います。
「日本でカジノが解禁されたら、ギャンブル依存症にかかる人が増えるのではないか・・・」
「パチンコ業界こそギャンブル依存症対策が必要ではないか」
など。
世田谷区議会では、先の本会議、予算特別委員会で田中優子議員が「ギャンブル依存症」について取り上げています。
【予算委員会での「大井競馬場に必要なギャンブル依存症対策」の質問】(田中優子議員のブログ)
以下、田中優子議員のブログより。
2015年の厚生労働省の報告によると、ギャンブル依存症者の数は536万人。割合にすると、他の先進諸国が 0.2%〜2%台であるのに対し、日本は4.8%、男性に限ると8.7%にも上ります。日本では、成人の約20人に1人がギャンブル依存症という状況です。ちなみにアルコール依存の109万人に比べてもいかにギャンブル依存症が多いか、ということがわかります。
(引用以上)
さて、本日の日経新聞にはこんな記事が掲載されていました。
【ギャンブル依存症、不要なリスク選択 京大、脳機能一部が低下 】(2017/4/5付日本経済新聞、朝刊)
京都大学の高橋英彦准教授らの研究で「ギャンブル依存症の患者には無理をしなくてもよい場面でリスクを冒してしまう傾向がある」ことが明らかになったそう。
患者の脳機能の一部が低下していて「『リスクを避けるべきだ』といった正しい選択ができなくなるとのことですから、金銭をかける場面ではなくても、生活全般において常識的な選択ができなくなる恐れがあることを示唆していますね。
ギャンブル依存症は単なる「意志薄弱」ではなく、れっきとした精神疾患ですから、治癒のためには適切な対応が必要です。世田谷区でも相談窓口がありますので、心当たりの方はぜひ相談窓口を活用していただきたいと思います。
【お酒やギャンブル、薬物などの問題について相談したい、勉強したい】(世田谷区のサイト)
※IR=Integrated Resort、統合型リゾート
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