デマに惑わされないように。今知っておくべきことは「都市封鎖って何?」「緊急事態宣言が出されるとどうなるの?」
世田谷区議会議員、桃野芳文です。
新型コロナウィルスの感染拡大は、多くの方の不安を招いていることと思います。
スーパーの売り場から、トイレットペーパーやカップラーメンが一気に消えてしまったのもその不安の現れでしょう。
でも、そんな時こそ冷静に。何に対して恐れ、どんな準備をすべきか考えることが大切です。
根拠のない噂、憶測にも注意が必要。
ここ数日、桃野の元にも「4月1日から東京は都市封鎖との情報がある」「4月1日に非常事態宣言、その後3週間東京は都市封鎖だそう」との情報が寄せられていました。
昨日は、安倍総理が「ネット上のデマ、フェイクニュースに気をつけなければならない」と緊急事態宣言「1日発令説」をわざわざ否定するという事態にもなっています。
【 緊急事態宣言「1日発令説」 首相が否定 】(日本経済新聞)
そもそも「都市封鎖らしい」と言っている人に「都市封鎖って何?どういう状態になるの?」って聞いたらどんな答えが返ってくるのでしょう。何となく漠然とした理解でその言葉を使っているような気がします。
「都市封鎖」という言葉は意味が曖昧ですから、多くの人々が不安になっている今、使うべきではないと桃野は思います。
その上で。
感染症法の33条には以下の規定があります。
(交通の制限又は遮断)
第三十三条 都道府県知事は、一類感染症のまん延を防止するため緊急の必要があると認める場合であって、消毒により難いときは、政令で定める基準に従い、七十二時間以内の期間を定めて、当該感染症の患者がいる場所その他当該感染症の病原体に汚染され、又は汚染された疑いがある場所の交通を制限し、又は遮断することができる。
病原体に汚染されたエリアを限って、そこを封鎖できるのは72時間まで。そして感染症法施行以来、交通の制限や遮断という措置は一度も取られていません。
一方で「緊急事態宣言」は意味が明確ですし、その時何が起こり得るのかも理解しておくべき。
緊急事態宣言は「国民の生命や健康に著しく重大な被害を与えるおそれ」「全国的かつ急速なまん延により国民生活や経済に甚大な影響を及ぼすおそれ」などの要件を満たす場合に、総理大臣が発令します。
発令する場合は対象地域と適用期間も示し、対象地域の都道府県知事は施設の使用制限や停止などを要請・指示できるようになります。
具体的には以下のことが可能に。(3月31日読売新聞より参照)
・臨時の医療施設の開設で、土地・建物の所有者が応じない場合は同意なしに使用(従わなければ罰則)
・必要な医薬品や食品などの売り渡しを要請し、応じない場合は収容(従わなければ罰則)
・生活維持に必要な場合を除く外出自粛を要請
・百貨店や集会所に使用の制限や停止を要請・指示し、施設名を公表
・高齢者など在宅の要支援者への見回りや訪問介護を事業者と連携して実施
東京では既に、多くのイベントが自粛されており、人々も不要不急の外出を控えている状況でもありますから、緊急事態宣言が出されても市民生活は急変しないと思われます。
■参考
【東京メトロ 週末乗客7〜8割減】(NHKニュース)
東京都などが外出自粛を呼びかけた週末、東京メトロを利用した人は、去年の同じ時期と比べ70%から80%減っていたことが分かりました。
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