教師による生徒へのわいせつ行為。2017年度のワースト1は大阪府の20人。危機感からでしょう大阪府教育庁で新たな試み。
世田谷区議会議員、桃野芳文です。
今朝の新聞で目に留まった記事。
【教師のセクハラ、生徒13万人調査 大阪、府教育庁が直接回収】(朝日新聞)
記事によると、2017年度に強制性交や強制わいせつ、痴漢、盗撮などの行為で懲戒・訓告処分を受けた教職員は210人。うちほぼ半数の97人が自校の児童・生徒へのわいせつ行為。
都道府県別では大阪府は20人とワースト1位、続いて東京都18人、千葉県13人、広島県11人、北海道・沖縄県各10人、愛知県9人、神奈川県7人など。政令指定都市別でもワースト1位は大阪市5人、2位は堺市と神戸市の4人と続く。
(上記記事より)
直感的に思う事ですが、教員から児童生徒へのわいせつ行為は実際にはもっと多いのでしょう。性被害にあっても声を上げない方、声をあげられない方はいるでしょうから。
例えば、小学校低学年の子ども達であれば、教員からわいせつな行為をされても、その意味がわからないという事もあるでしょう。例えば、わいせつ行為の意味を理解できる年齢の子どもであっても「これはスキンシップなのかな」「なんか嫌だけど誰かに相談するほどの事でもないかな」と考える子どももいるかもしれません。
そして、わいせつ行為の被害に苦しんでいても、ことば巧みに大人(教師)に心理的に支配され、誰にも言えないという状況に追い込まれるという事もあるかも。性被害というその性質から、誰にも知られたくない、家族にも相談できないという事もあるかもしれませんね。
そうした様々な状況を考えれば、被害を訴え出る事ができる方法はできるだけ多く用意されている方がいい。
例えば、世田谷区の、せたがやホッと子どもサポート「せたホッと」では、子どもが嫌だな、辛いな、困ったなと感じる事は何でも電話、ファックス、メールで相談できる事になっています。
【せたがやホッと子どもサポート「せたホッと」】
さておき、性犯罪、児童生徒へのわいせつ行為でワースト1という危機感からなのでしょう、大阪府教育庁の新たな試みは良い事だと思います。これまでも生徒に被害を尋ねる調査を実施していたそうですが、その回答は各校が回収していたとの事。
自分の通う学校内で「自分は性被害の被害者である」と知られてしまう事に躊躇して、被害を申し出る事ができないという生徒もいそうですから。
新たな試みは、生徒にアンケート用紙を配り、生徒から府教育庁に直接郵送する仕組み。「これまで言えなかった」という子ども達が一人でも多く救われる事を期待します。
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