観光施策先進都市、大阪。旅行、鉄道など大手民間事業者のノウハウを多く取り入れて活動中!
世田谷区議会議員、桃野よしふみです。
委員会視察は神戸から大阪へ。
テーマは「大阪の観光振興の現状と将来ビジョン」。
大阪は観光市場の拡大に成功している観光施策の先進都市です。
世田谷は住宅街を中心としつつも、三軒茶屋、下北沢、二子玉川の大きな繁華街を抱え、さらには多摩川、等々力渓谷、国分寺崖線などの水と緑、古墳、寺社仏閣などの史跡にも恵まれる街。
そして、2020年オリンピック・パラリンピックの会場(馬術競技)にもなり、外国人来訪者の増加が予想されます。
産業振興もしっかりと考え、世田谷らしい「訪れて楽しい街」のビジョンを作っていかなければなりません。
昨日は、平成27年に設立された「公益財団法人大阪観光局」(前身は公益財団法人大阪観光コンベンション協会)を訪問。
大阪府・市一体となった観光施策について伺ってきました。
大阪観光局は50名強の人員からなる組織。
JTB、日本旅行、私鉄各社、JRなどの会社から出向している社員も多く、観光事業に携わる大手民間事業者のノウハウを多く取り入れて活動しています。
特に興味深かったのが、マーケティングがしっかりできているという点。
(世田谷区の場合、区のアクションプランはあってもその根拠になるべきマーケティングがほとんど為されていない)
「来阪外客数の推移」(国別)
「訪日動機」
「大阪の訪問回数」
「出入国空港」
「国内訪問地」
「滞在中に訪れた場所」
「観光施設別認知度」
「観光施設別満足度」
などなど
統計データを活用したり、旅行客にアンケートを行ったりして、様々なマーケティングデータを取得、活用していました。地元自治体の思い込みを極力排し、データーに基づいたストーリーを組み立てようとする試みは立派。
民間では当たり前ですが、行政(少なくとも世田谷区は)は、こういったことがすこぶる苦手です。
世田谷もしっかり見習わなければなりません。
そして、もう一つは、自治体間の連携。
大阪府・大阪市の連携はもちろん、神戸、京都、奈良など周辺の都市とも。
例えばヨーロッパなど遠いところからやってくるお客さんに「大阪」だけで来訪を促す提案をするのは難しい。大阪をハブとして、奈良や京都を巡る観光プランを作り、それを持って海外での旅行博に出展するなどの活動が行われていました。
(大阪をハブにすれば京都も奈良も十分に日帰り圏内)
世田谷に映して考えれば、まず受け地としての取り組み。
世田谷区は、区内各地の魅力をわかりやすいストーリーに仕立てる。
訪問地となるスポットのアクセシビリティ(交通・情報)を向上させる。
加えて、東京都、他の区市町村と連携し、回遊してもらえる全体の仕組みを作る。
そんなことが必須となるでしょう。
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スピーディーに移りかわる消費者の関心事に、遅滞なく行動を適応させていくことも大切。
ポスターやノボリなどで、大阪城と真田丸(NHK大河ドラマ)を結びつけアピールしていました。
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