保坂展人世田谷区長の自宅(狛江市)にまつわる問題。解説します。
世田谷区議会議員、桃野芳文です。
保坂展人世田谷区長の自宅(狛江市)にまつわる問題。
区長本人は、エックス(旧ツイッター)で「問題ない!」との趣旨で一生懸命火消しをされているようですが、果たして本当に問題ないのでしょうか。
今まで我が会派の調査でわかっていることを簡潔に以下記します。
まず保坂区長の自宅は、登記によれば以下。
土地面積、114.94 m2
1階面積、61.26 m2
2階面積、54.36 m2
そして、保坂区長が購入した古い家付きの土地に住んだのち、そこを平成3年に建て替えたのですが、その際の状況を示す「台帳記載事項証明」(東京都多摩建築指導事務所が作成)を見ると以下。
敷地面積、233.38 m2
建築面積、62.41 m2
延べ面積、116.25 m2
確認済証発行年月日番号、平成3年12月17日、第3471 号
建築主指名、保坂展人
検査済証発行年月日番号、記載なし
不思議なことに、建築確認で保坂さん(当時は区長ではない)が示した敷地面積は登記上の面積の倍以上になっています。
そこで、以下は東京都多摩建築指導事務所にあった文書をトレースして書き取ったもの。保坂さんの敷地から東側にほぼ倍の土地になるように線が引いてあります。保坂さん以外の名前は隠しました。

土地が倍以上になっているので、建物もそれに応じて大きなものが立ちますね(容積率、建蔽率のルールあり)。実際に現地を確認した取材者によると、保坂さんの自宅は敷地いっぱいに立っているように見えるそうです。狛江市の当該の土地は建蔽率40%、容積率80%のルールですが。
また家を建てる際には「接道義務」を果たさないといけないのですが、保坂さんの土地建物は細い路地の奥まったところにあります。上記図の赤い線は東側の道路に接しているように引かれていますので、ここに接道をしているということなるのでしょう。
つまり「自分の土地+アルファの土地=容積建蔽率アップ&接道義務オーケー」の構図を作ったということ。
そしてこのプラスアルファの土地について保坂区長は議会で「借りた。文書は作成せずに借りた」「今は借りてない」と明言しています。また土地を貸した側に取材に行った方によると、貸し主側は「無償で貸した」と言っていたそうです。(X、羽田ゆきまさ報道局、@otakugovinfo)
「118m2」もの土地を文書を作成せずに無償で借りたということは、建築確認申請時にごくごく短期での貸借が行われていたと推測できるのではないでしょうか。そんな大きな土地をタダで貸してくれる人いませんよね。
保坂区長はSNSでも「建築確認がおりている」のだから法令に適合している証拠だと言わんばかりですが、ここまで読んでいただいた方にはお分かりでしょう。「建築確認がおりている」のは「おりるように土地を借りたから」です。
付け加えるなら、遡って過去の住宅地図を確認すると、保坂区長が「借りた」土地は、建設会社の資材置き場になっていたり、他の人の家がたつ敷地だったりで、本当の意味で保坂区長が相当の期間借りていたようには決して見えません。
そして保坂区長になってからの令和3年(2021)に上記図の赤枠内の土地を一部、保坂家では購入しています。保坂区長はこの土地購入で真に土地を増やし、接道義務も建蔽率・容積率もクリアーしたと思っているのかも知れませんが、それとて正しい理解なのか怪しいところです。
東京都多摩建築指導事務所が判断するでしょうが、後から買い増した土地は世田谷区が地区計画で建蔽率/容積率を40/80に設定しているエリアです。そして、土地の形状、状態によっては買い増しただけでは母屋の立つ側と一体の土地とは見做されない可能性もあります。
そしてもう一つ見逃してはいけないのは、保坂区長は未だに「検査済証」のない家に住み続けていること。完了検査を受けていないのか、完了検査に受かってないのか、いずれにしても家が完成したら適法に立っているのかどうか検査を受け、検査済証を取得しなければなりません。











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