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世田谷区の桃太郎 桃野芳文Webサイトです
2012-10-01

中学生のある訴えに対する、世田谷区長の答え

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若い世代が地方自治や、身近な政治課題に目を向けてくれるのはとてもうれしい事です。
先ずは関心を持つ事が世の中を良くする一歩ですから。
8月21日に開かれた”「保坂区長と語る」中高生世代の区民意見交換会”の記録が公表されたので、興味深く読んでいたら、ある生徒が部活動についての問題を区長に投げかけていた部分が目にとまりました。
(会話録からの抜粋です。一部学校や生徒が特定されないように加工しました)
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●生徒
私は○○部なのですが、部の男の先生はやる気があるのですが、女の先生が試合を組みたがらなくて、その理由が、「お金をもらっているわけじゃないのに、どうして休日をあなたたちの試合に使わなければならないのか」と言うのです。
あと、同じ部活の子が試合帰りに買い食いをした事が見つかった時には「土下座をして謝れ」と言ったのです。一つ一つの言動が、先生としてどうなのかと思います。顧問の先生は校長先生が決めるみたいですけど、顧問の決め方についても、区長に決めて頂ければいいと思います。
■区長
それは無理かもしれないね。
●生徒
基準を満たした人がやると決めてもらった方が、生徒側としてもありがたいです。
■区長
部活を一生懸命やってくれる先生もいるのでしょう。
●生徒
男の先生は主導権がなくて、女の先生がOKを出さないと動けないので、○○部は今人数がギリギリの状態で困るので、顧問の決め方についてもお願いしたいのです。
■区長
世田谷区の学校は小・中をあわせると100校あります。私立を加えるともっとあって、教育委員会がみているのは中学で約30校になります。その一つ一つに「区長ですが○○部の顧問はしっかりやるように」と言って回るのはできるだけ避けたいなと思います。学校の中で解決してほしいとは思うけれど、気持ちはわかります。
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勇気を出して訴えたであろう、この生徒は、区長の答えを聞いてどう思ったでしょう。
きっとガッカリしたのではないかな。
だって解決策も、心の持ち方も、アドバイスも、一切何も答えていないし。
会話録の他の部分を読んでも、区長のそういう姿勢はいたる所で読み取れます。
例えば、区長が知っているのか知らないのか不明ですが、世田谷区には部活動支援員という制度があります。
校長の委嘱状によって決まった部活動支援員(ご協力いただける保護者や地域の方による)は、顧問教員と連携し、技術指導等を行います。
また、週末の活動についても、練習試合等は、部活動支援員の引率で行うことができるのです。
こういった制度について話をしつつ、部活動については、教員の「休日出勤」について課題がある事、不適切な言動をしている教員がいる場合の対応等、答えられる事はたくさんあるはずです。
参加した生徒たちときちっと向き合って話さないなら、意見交換会に何の意味があるのでしょうか。
いたずらに生徒の心を傷つけることにもなりはしないか。
このような会なら「区長のパフォーマンス」と受け取られてもしょうがない。
そんな気がします。

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