世田谷区所で頻発する事務ミス。今度は児童手当、児童扶養手当で算定ミス。該当者に過払い分を返還請求する事態になっています。
世田谷区議会議員、桃野芳文です。
世田谷区役所でまたもや深刻な事務ミス。
近年、次から次へと世田谷区役所で事務上のミスが相次いでおり「これはもう看過できない」と本会議で取り上げたのが昨年6月でした。
その際の議会質問から引用すると・・・
令和3、4年度を振り返るだけでも、例えば以下の状況。
・新型コロナウイルスに罹患した方の38人分もの情報を全く違う宛先にファックス送信。
・新型コロナウイルス感染症の後遺症アンケート調査の実施にあたり陽性者ではない区民246名に調査票を誤送付。
・期日前投票所での投票箱の置き間違いで6票の投票が無効に。
・特別区民税・都民税減免申請において、還付手続きを怠り還付加算金が発生。
・新型コロナワクチンの管理ミスで3600回分以上を廃棄。
・料金後納郵便料の支払いを忘れて遅延損害金が発生。
・歯科検診の受診勧奨の資料が誤っており、約5万件の資料再作製、再発送が必要に。
他にも色々とありますが、例示はこれぐらいにしておきます。これらの事例を挙げて思うのは、世田谷区役所の事務執行能力はこれで大丈夫なのか。仕事の緩みも相当なものではないか。ということ。
その際、区長はこんな答弁をしていました。
・区における事務執行上の誤りは、区民の信頼を損ねるものであり、あってはならないものであると考えている。
・監督責任に対する批判は受け止める。
・全庁に対して緊張感をもって職務にあたるよう周知する。
以下関連ブログです。
区長の議会答弁。区の事務ミスが頻発し、区民に多大なご迷惑をかけているにも関わらず「行政文書のわかりにくさ」などの話に矮小化しているのでは。
しかしながら、世田谷区役所ではその後も様々な事務ミスが頻発。昨年6月の区長の答弁も空疎に響きます。例えば昨年11月の本会議で桃野が明らかにした件ですが、区が事務局を務める各イベントで、何年にも渡り納税申告漏れが続いていたということもありました。
以下関連ブログ。
世田谷区が「たまがわ花火大会」での消費税など申告漏れ。区長は「反省しなければならない」と答弁。現在、金額の規模などを調査中とのこと。
そして、またもや。
本日の福祉保健委員会で区側から報告があったのですが、今度は「児童手当及び児童扶養手当の支給決定の誤り」があったよう。
”児童手当及び児童扶養手当支給額の算定において、一部の受給者に関して誤りがあり、令和3年6月分以降の手当を過大に支給していることが判明した”としています。
以下、区の説明を要約。
・経緯
総合支所保健福祉センター子ども家庭支援課において、児童扶養手当受給者が区外転出したため、転出先の自治体あてに児童扶養手当受給者台帳を提供したところ、記載されている令和3年所得について誤りがある可能性があることを、転出先自治体より指摘された。
調査を行った結果、令和3年6月分以降、児童手当においては8名、児童扶養手当においては1名の受給者の判定所得額を誤っていたことが判明。
児童手当及び児童扶養手当の過払いによる返還請求する対象者と金額を確定した。
・過払いの対象者数等
(1) 児童手当
①対象者数
8名(うち1名は令和3・4年度ともに過払い)
②内容
判定所得額を過少に算定していたため、正規の算定を行った結果、児 童手当から特例給付への変更、または特例給付から所得超過による手当消滅による過払い金の発生。
③過払い額
385,000円
④内訳
令和3年6月分〜令和4年5月分、3名
令和4年6月分〜9月分、6名
(2)児童扶養手当
①対象者
1名
②内容
判定所得額を過少に算定していたため、正規の算定を行った結果、全部支給から一部支給への変更
③過払い額
5,040円
④内訳
令和4年11月分〜12月分
・ 対象者への説明
過払い金の生じた対象者へ速やかに経緯を説明し、謝罪のうえ、すでに支給した手当過払い返還手続きを行う。返還手続きにあたっては、分割納入などを提案するなど、個別の事情に応じながら対象者に返還をお願いする。
世田谷区役所で頻発する事務ミス。これだけ頻発すると、これは組織全体に規律の喪失、もしくは仕事に対する意欲の低下が蔓延っているような気がしてなりません。では、そうしたものはどこから起こるのか。
魚は頭から腐る。組織の緩みは上層部から。
区長は区役所で頻発する事務ミスを真剣に受け止め、まずは自身の仕事に対する姿勢を省みるべきではないでしょうか。
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