新型コロナワクチン。打つ?打たない?感染症専門医が海外の接種事例から読み取る答えは。
世田谷区議会議員、桃野芳文です。
新型コロナウイルスのワクチン接種について、そのスケジュールや方法など、少しずつ報道が増えてきました。例えば、こちらは読売新聞。
一般国民へのワクチン接種、5月にも…16歳未満は当面対象外https://t.co/3I4klgrsVr#政治
— 読売新聞オンライン (@Yomiuri_Online) January 20, 2021
以下、上記の読売新聞(2021.01.20)記事より抜粋・要約です。
厚生労働省の接種に向けた工程表では三段階。2月下旬にも新型コロナ患者の治療にあたる医療従事者(約1万人)に最優先で接種した上で、
1)一般の医療従事者
2)65歳以上の高齢者
3)基礎疾患のある人――などの順で接種する流れ
先行接種対象の約5,000万人は4月中にも接種を終える。その後政府がワクチンの確保状況を見極めながら、5月にも一般の国民への接種に移る。
16歳未満に関しては、「治験を実施していない年齢層には接種できない」ことから、当面は対象外とする方向。米国や欧州も同様の措置を取っている。政府は安全性が確認された段階で対象に加えることを検討。
接種で課題となる副作用(副反応)に対応するため、最優先で接種が始まる約1万人の医療従事者については、同意を得た上で追跡調査を実施、接種の影響などを分析する。通常のワクチンでも副反応を報告する仕組みがあるが、追跡調査では、副反応の有無にかかわらず健康状態の報告を求め、調査の精度を高める。
(抜粋・要約以上)
記事でも副作用(副反応)について言及されていますが、桃野が区民の方々に意見を伺うと、やはり「副作用(服反応)が怖い」「不安がある。先ずは様子見」と言う声も聞きます。
桃野はコロナを収束させる上でワクチンは非常に大切な武器だと思っていますし、欧州、アメリカなど接種で先行する各国において、このまま副作用(副反応)に関して特別な報告がない限り、日本でもワクチン接種をしっかりと進めるべきだと考えています。
さて、そんな中で目についたニュース。感染症専門医の忽那賢志医師が海外でのワクチン接種の状況などを解説してくれています。
【効果は? 安全性は? 新型コロナワクチンについて知っておきたいこと Q&Aで医師が解説】(yahooニュース)
結論から言うと、忽那賢志医師はワクチン接種について「ワクチン接種をするかどうかは個人個人の判断に委ねられる」「自身の年齢、基礎疾患からメリットとデメリットを天秤にかけ、メリットが上回ると判断したときに接種するように」としていますが、同時にその判断の材料も示してくれています。
以下、記事より抜粋・要約。
・新型コロナのワクチンは、プラセボ群と比較して90%以上という非常に高い効果が示されている。
・最も効果が高いワクチンの一つ麻疹ワクチンの予防効果は95%、インフルエンザのワクチンは、シーズンによっても異なるが、一般的には50%程度の予防効果。
・ワクチンの予防効果90%とは、発症リスクが10分の1になるという意味。
・ワクチンには、感染を防ぐ効果とは別に「重症化を防ぐ効果」も期待される。
・ファイザー/ビオンテック社のワクチンは「65歳以上のワクチン有効率94.7%」、モデルナ社のワクチンは「重症化リスク群のワクチン有効率90.9%、65歳以上のワクチン有効率86.4%」と発表されており、重症化リスクの高い人でも高い効果が期待できる。
・どちらのワクチンも基本的には安全性に大きな問題はないと考えられる。しかし、どんなワクチンであっても100%安全なものはない。むしろ、軽微はものも含めるとほとんどの人になんらかの副反応は起こる。
・最も頻度が高い副反応は注射した部位の痛み。どちらのワクチンも6〜9割くらいの人が痛みを訴え、特に接種後12~24時間は痛みが顕著。臨床研究に参加した人の約1%が「重度の」痛みであったとのことで、インフルエンザワクチンなどと比べてもかなり痛いワクチンだと思われる。
・ワクチンを接種した部位はしばらく赤く腫れ、しこりができることがある。だるさや頭痛も比較的一般的な副反応。高熱が出ることは多くはない。
・これらの副反応は一般的に数日以内に消失し、解熱薬にも反応する。
・副反応は具合の悪い高齢者の方にはときに危険となることもあるよう。ノルウェイでは、衰弱した80歳以上の高齢者がワクチン接種後に発熱、嘔吐、下痢などの症状を訴え亡くなられる事例が増えていると言われており、衰弱した高齢者の場合は接種するかどうか慎重に判断した方が良い。
・最も懸念される副反応はアナフィラキシー反応などのアレルギー反応。
・アメリカで190万人に1回目の接種をしたところ21人にアナフィラキシー反応が起こったと報告されている。つまり10万人に1人にアナフィラキシー反応が起こる計算になる。
・この21人のアナフィラキシー反応を起こした方のうち、17人は卵などなんらかのアレルギーがあり、うち7人が過去にアナフィラキシーを起こしたことがあったそう。
・インフルエンザワクチンなど一般的なワクチンのアナフィラキシー反応の頻度は「100万人に1人」程度。それと比べると頻度は高い。
・一方で、例えばペニシリンという抗生物質では5,000人に1人くらいの頻度で重度のアレルギー反応が起こる。それと比べれば、決して頻度が高いわけではない。
・アレルギーをお持ちの方は、接種するかどうか医師と相談して決めるように。
・現時点でワクチンの副反応の全てが分かっているわけではなく、特に長期間経過してから明らかになる副反応について、今後明らかになる可能性もある。
・しかし、その他の予防接種では、重篤な副反応は通常投与後数日から数週間で起こるもの。長期間経過してから現れる副反応は稀。
(抜粋・要約以上)
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