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2020-09-02

世田谷区長の「誰でも〜PCR 」はどこへ向かっている?本日の委員会でも反対意見が噴出!

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世田谷区議会議員、桃野芳文です。

世田谷区の新型コロナ感染症対策について。テレビや雑誌等で「危機に取り組むリーダー然」と雄弁に話していた世田谷区長とは対照的に、区(行政)は大混乱中。以下、参考ブログ。

世田谷区長がテレビ等で喧伝する「誰でも、どこでも、何度でもPCR」はどこへ行く!?】(2020.09.01 桃野ブログ)

世田谷区長が突如ぶちあげたのは「誰でも、いつでも、何度でもPCR検査」

ところが区から議会に提示されたのは「区内の介護、保育従事者全2万3千人を対象にPCR検査、2ヶ月程度かけてひとまわり、各人一回ずつ、予算は4億円」というもの。

議会から「一回のみ検査して、それがクラスターの予防になどならない。4億円も使う意味はない」との意見が噴出。

副区長が「2万3千人検査の中身を含めて明日、”こういう対応していく”という報告をする」と答弁。

昨日の企画総務委員会で副区長が言っていた通り、本日の福祉保健常任委員会で”修正案”が提示されました。

まずこちらは昨日時点のもの。

こちらが、本日、福祉保健委員会で提示された”修正案”。赤字は筆写強調です。

世田谷区長が「社会的検査」と言っている②部分に少し修正がされました。対象者に「障害者施設で働く方々、3,000人が加わり、計26,000人に(対象は高齢者施設、障害者施設、保育施設)。

昨日の企画総務委員会で「目的を”感染拡大・重症化・クラスター化の防止”と言いながら、一回こっきり、2ヶ月かけて全員を検査、しかも予算は4億円もかかるというのはおかしい」と意見が噴出したこともあるでしょう。区は「状況により繰り返しの検査を実施」や「状況によっては社会的検査を一旦休止する」と中身を変えてきました。

しかしこれもおかしな話、というのは誰でもわかります。対象者を増やし、予算の総枠は変わらないのだから、繰り返し検査などできるはずがありません。上記の資料を見てわかるように、先行実施分については既存予算でやるとされ、社会的検査にかけられる予算は少し増えるように書かれています。しかし、今日の質疑で明らかになったのは、既存予算で実施できる検査は500件から1,000件程度ということ。

■昨日までの案(予算の枠は4億円)

・対象者は2万3,000人。2ヶ月程度かけて全員を一回ずつ検査。

つまり単純計算で4億円で2万3,000回検査。

・ただし強制的に検査するわけではないので、実際に検査する人がどれくらいかは不明

■本日提示された案(予算の枠は4億円)

・対象者は2万6,000人。2ヶ月程度かけて全員を検査。

・2万6,000人のうち、状況を見て繰り返し検査の対象にする人もいる。

・別途500件から1,000件の検査はできるぐらいの予算がある。

つまり単純計算で4億円で2万5,000回程度を検査

・ただし強制的に検査するわけではないので、実際に検査をしない人の分の予算で複数回検査できる人が出てくるかも。

以上解説。どう考えても、これで区の主張である「いち早く陽性者を見つけるための検査」とはならない事は明らかです。

今日の福祉保健委員会には、我が会派(無所属・世田谷行革110番・維新)からは大庭正明議員が出席していたのですが、大庭議員は繰り返し「一回だけの検査では意味がない。少なくとも一定の頻度で検査を繰り返さないと単なる税金の無駄使い」と厳しく指摘をしました。併せて大庭議員が取り上げたのが「東京都が実施しようとしている検査スキームを使えば、繰り返し検査が可能。区長の押し進めてきた方式はキッパリとやめて方向転換すべき」との主張です。

副区長も東京都の計画については知っていると答弁していましたが、今日の委員会の中で議論された内容は以下のようなもの。

・唾液を採取しての検査なので、従来の咽頭ぬぐいの検査よりも精度は落ちる。

・世田谷区の上記「社会的検査」では検査費用は一回につき15,000円だが、大庭議員の提唱した方式は検査一回につき費用は2,000円。

・保坂区長の提唱したやり方では4億円、2ヶ月かけて2万数千人を一回こっきり検査で意味がない。

・大庭議員提唱の方法なら、単純計算で4億円で、一人7回検査できる。(2,000円/15,000円)

・保坂区長が「大量に安価に検査できる」と言っていた「前鼻腔自己採取+プール方式」は今のところ実現しておらず、いつ実現できるかもわからない。

・「前鼻腔自己採取+プール方式」も、大庭議員提唱の検査方式も、咽頭ぬぐいに比べて精度が落ちるという点は同じ。

区の反応は、大庭議員の提唱には乗らず「今提示している方法でやる」といった感じ。世田谷区長、本当に「2万数千人、一回こっきり検査、4億円」なんて施策を押し切るつもりなのでしょうか。

ちなみに大庭議員が取り上げた、東京都が検討中の「高齢者施設等での新たな検査」については、昨日、テレビニュースでも報道されていたようです。

本日は、世田谷区議会最大会派である自民党の議員からも「我が会派は、このような税金の使い方は認められない。区はもう一度案を作り直して、議会に出し直すべき」という旨の意見が述べられたことも付記しておきます。

 

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