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世田谷区の桃太郎 桃野芳文Webサイトです
2020-06-20

区民が便利になる「Pay-easy」。世田谷区は2011年から今まで、ずーっと「検討中」

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世田谷区議会議員、桃野芳文です。

今般の新型コロナ感染症への対応では、各自治体でそれぞれ大きな違いがあると感じた方が多いのではないでしょうか。迅速な対応、独自の対策などで目立っていた首長もいましたね。一方、我が区の区長は・・・。この間、会派を挙げて様々な問題を指摘し改善を求めてきました。例を挙げれば「保健所を介さないPCR検査」を実施したいという地元医師会からの申し出を長らく放置していたり、「一人10万円の特別定額給付金」の給付が他自治体に比べて遅かったり。他にも保健所の機能についての誤った認識も。区長には、感染症対策において、これから先、必ず必要な取り組みについても具体的に政策提言をしていますので、必要な政策を迅速適切に前に進めてもらいたいと引き続き具体的に求めてまいります。

さて、必要な施策が、区民が考えるようなスピードで進んでいかない理由の一つに「行政には競争相手がいない」ということがあります。世田谷区民でいる限り、区民税は世田谷区に納め、行政サービスは世田谷区から受けるしかありません。世田谷区民だけど世田谷区役所が気に入らないので、隣の目黒区から行政サービスを受けるということはできません。「足による投票」という概念もありますが、日本では行政サービスの質によって住居地を変えるという方は多くない気がします。民間サービスなら、A社の携帯電話はつながりづらいので、B社に変えようというのは容易ですよね。ところが行政府の場合は区民にそういう行動が起こりませんから、他の自治体に負けぬよう、我が区の行政サービスをより良いものにして行こうという動機付けが働きづらい。

一例を挙げれば、最近も区民の方からご意見を頂いた「ペイジー (Pay-easy)」があります。ペイジーは、ネットショッピングや税金などの支払いを、金融機関やコンビニに足を運ぶことなく、パソコンやスマートフォン等からも行うことができるサービス。感染症罹患を心配する方も多いご時世ですから、税金や年金、国民健康保険などの支払いも、外出せず手元で簡単に済ませたいという方が増えているのではないでしょうか。もちろん感染症対策とは関係なく便利ということもありますし。

このペイジー 、全国の多くの自治体で導入が進んでいて、東京の特別区(23区)では新宿区、文京区、墨田区、江東区、品川区、目黒区が導入済み。一方、我が世田谷区の状況はというと、既に平成23年3月、区に導入を求め議会で取り上げている議員がいますが未だ一向に進んでいません。平成23年3月10日の会議録から以下引用。

◆西村じゅんや委員 (略)マルチペイメントの可能性についてちょっと伺わせていただくんですけれども、例えば、ペイジーというシステムがあって、収納機関と連動、さまざまな金融機関と連動したシステムなんですけれども、例えば、二十三区でもお隣の目黒区とか墨田区、中野区などが導入を進めているような、そういったさまざまな納税に対しての手段の多様性ということに関して、今後世田谷区はどのように考えているんでしょうか。

◎藤間 納税課長 ただいまお話がございましたマルチペイメントシステムですが、お話しのとおり、各種の料金や税金などの収納を行う収納企業、あるいは公共団体等、各種金融機関をネットワークでつなぐシステムのことでございまして、それを導入しますと、利用者はATM、現金自動預け払い機ですとか、パソコンあるいは携帯電話などから支払いが行え、そのデータは関係機関に即座に反映される、こういったメリットもございます。しかしながら、マルチペイメントシステムの導入に当たりましては、区の電算システムの大規模な改修を伴うことや、手数料の増額など解決すべき課題もございます。パソコン、インターネットの普及に伴い電子納付の需要はますます拡大するものと考えられます。区としましても、収納率向上のみならず一定の事務改善効果も期待できますので、実施自治体の実績分析、あるいは情報収集を図るなど、今後とも鋭意検討を進めてまいりたいと考えてございます。

最近では、令和元年9月3日の福祉保健委員会でも取り上げられ、区側はこんな答弁をしています。

◎志賀 保険料収納課長 マルチペイメントでございますが、皆さん御存じのとおり、六ページの下にマルチペイメントについてということで御説明を書かせていただいたんですが、各種の料金、税金などの収納を行う収納企業、公共団体と各種金融機関をつなぐネットワークのことを言っております。これを活用したさまざまな納付の方法、ATMですとか、パソコン、携帯電話等からも利用ができるということになっております。これはペイジーとも呼ばれています。区では、この間さまざま納付機会の拡大を行ってきたところでございますが、このマルチペイメントということで、その収納の情報を一気にもう少し早く把握をすることができるのか、その費用対効果はというようなところを現在検討しているところでございます。

ペイジー は、導入されれば区民が便利になることは間違いない仕組みで、他の自治体でも導入が進んでいるものですが、これが世田谷区の実情です。

これは一例ですが、コツコツ実務を進めていくことが苦手な現区長に対して、議会から「区民の利便性向上のための施策」を進めるよう、引き続き具体的な提言を続けてまいります。

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