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2020-06-11

世田谷区は「修学旅行は全校で中止の方針」を転換。他の行事も含め、代替行事の実施も校長判断が尊重されます。

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世田谷区議会議員、桃野芳文です。

本日より世田谷区議会本会議が始まりました。初日の今日は各会派からの代表質問など。

コロナ禍で通常通りの議会運営とはいかず様々な対策をしての開会です。

先ず、議場内の議員を「間引き」。普段は当然、全50人の議員が議場に入りますが、今回は各会派が出席人数を調整し、議場の中に入る議員を減らしています。

「間引かれた」議員は、各会派の控え室で各会派の質問等をテレビで視聴。今日は採決はありませんから、議員が議場内に居なくても良いということでのコロナ対策です。理事者側(答弁する区側の幹部職員)も答弁予定に合わせての出席で、かなり出席者が絞り込まれています。

あとは議場の入り口のドアを開けたままにして換気を良くしたり、演壇付近を消毒するための休憩(10分程度)を多く入れたりの対策も。そして、議場内に入る人間は皆マスク着用、演壇には飛沫感染防止のアクリル板を設置しています。

と、こんな様子ですが、本会議初日は大きなトラブルも無く終了。桃野も代表質問を終えましたので、今日からブログで代表質問の中身をご報告していきます。

先ずは「世田谷区立小中学校における各行事等の中止問題」について。

コロナ禍により、3月初旬から春休みを挟んで5月末まで休校となっていた世田谷区立小中学校。分散登校からスタートし通常登校へと移行していく予定です。

これからは、学校が休みであったこの間に取り組むはずだった学びをどう保障していくかが課題となります。

そして分散登校に先立ち、世田谷区長が本部長を務める「新型コロナウイルス感染症対策本部」で早々に決定されたのが、区立小中学校の各行事等の中止。

関連ブログ↓

あらゆる行事を中止にすれば何も考える必要なく仕事は楽かもしれませんが、それで「学ぶ機会」を奪われるのは子ども達

桃野は本日の代表質問で「子ども達の学びの保障」について取り上げました。

上記関連ブログで述べたように、これまで世田谷区立小中学校の修学旅行や移動教室、校外学習、特別支援学級の球技大会などは中止と発表されています。

先ずは修学旅行について。

区は5月22日、修学旅行は全校一律中止との方針を示しましたが、修学旅行は単なる観光旅行ではなく、学習指導要領で示している教育活動です。こうした活動を含む教育課程は学校ごとに編成されるもので、区長や区教委は一律中止を強制する立場に無いはず。

コロナ禍でPTAとも相談しながら修学旅行を来春に延期し、これまで旅行会社と調整するなど、子ども達の学びの保障のために努力してきた学校もあります。もちろん来春であっても感染症の状況によっては中止もあり得、それはしかるべきタイミングで校長が責任を持って判断する前提で準備が進められています。

区はこうした学校に対しても、現時点で中止せよと強制するの?それはおかしいでしょう。

文科省は、これまで修学旅行は中止ではなく延期とすることを求めています。

6月2日の参議院文教科学委員会で、世田谷区では「修学旅行は全校一律中止の方針」であることについて質疑がありましたが、その際、文科大臣は時期を変えて実施できるなら実施してほしい、行事の実施は学校ごとの判断などの答弁をしています。又6月4日に文科省は事務連絡〔「旅行関連業における新型コロナウイルス対応ガイドラインに基づく国内修学旅行の手引き(第1版)」について〕を全国の教育委員会に発出しています。

参考ブログ↓

世田谷区立中学校は一律で修学旅行中止の件。萩生田文部大臣は「卒業式の後であっても実施を検討して欲しい」と答弁

本日の代表質問では、

・世田谷区は修学旅行を全校一律中止とするのか。

・修学旅行以外の他の行事や授業についても区は、学びの保障を前提に、各学校とともに代替行事等を実施できるよう力を尽くすべきでは無いのか。

・児童生徒の海外派遣事業も今年度は中止とされていますが、既に派遣する児童生徒の選考は進んでいた。該当の子ども達にどういった対応するのか。

こうした趣旨で質問を行いました。

区の教育政策部長の答弁は以下の内容。

・各教科等の教育内容や授業時間、修学旅行を含む様々な行事の内容や実施方法は、各校でそれぞれ校長が編成する「教育課程」に含まれる。

・区の教育委員会(区教委)は各校の教育課程を管理し、必要に応じて指導、助言をする。

・修学旅行などの学校行事は、区教委が一律に指示するものでなく、校長会や学校と連携をしながら検討を行っている。

・修学旅行などの学校行事や、代替イベントの実施は、区教委は校長会を通じて必要な意見交換や指導、助言などの支援を行なっていく。最終的には各校長が適切に判断するもの。その判断を尊重する。

・児童生徒の海外派遣事業は中止だが、第二次選考の過程にあった子ども達については、来年度事業に一定の参加枠を設けることなどを検討する。

(答弁要旨以上)

実質的には「修学旅行は、”全校一律中止の方針”を転換」です。

そして、その他の行事も含め、代替行事について区教委は各学校を支援する立場であり、各校長の判断を尊重するとの区教委の立場も明確に示されました。

修学旅行は一例に過ぎません。区や区教委が、各学校の教育活動について「ある学校で実施しないなら、その他の学校も実施してはいけない」とするのは妙な話です。それは平等とは言いません。むしろ区、区教委は、各学校で決めた教育過程を個別の事情に合わせ最大限支援する立場にあるのですから。

修学旅行など、それぞれの行事(代替行事含め)に、各校がどう取り組んでいくか。これは校長判断による学校ごとの取り組みということになります。

■質問の様子はこちらからご覧ください。(特にお勧めの視聴は34分15秒〜です)

■動画は世田谷区の区議会のサイトからもご覧いただけます→こちら

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