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2019-10-08

世田谷区長の認識も改まるか。昨日の朝日新聞一面は「DV被害者の転居先を自治体が過って漏らしてしまう事例相次ぐ」

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世田谷区議会議員、桃野芳文です。

昨日、ツイッターやフェイスブックでも発信しましたが、昨日10/7(月)の朝日新聞の一面トップは「DV等支援措置」の記事。一面トップとあわせて27面に関連記事も掲載という大きな扱いでした。この問題が、新聞で大きく報道されることは大変意義深いことだと思いますし、是非多くの方に読んで頂きたいと感じる記事でした。

DVで転居、後絶たぬ漏洩 自治体内の連携・共有不足 26都道府県、10年で40件超

世田谷区でも過去、何度も同種の事件が起きています。DV(ドメスティック・バイオレンス)やストーカー被害にあっている方が、加害者から逃れようと転居。転居先の住所が、加害者や加害者の関係者に漏れないよう、役所に措置を講じてもらうのが「DV等支援措置」です。ところが、単純ミス、勘違い、支援措置への理解不足などなど。世田谷区も、DV被害者の住所を加害者側に漏らしてしまう事件を何度も起こしています。桃野はこれまで、区の事務改善並びに、区長ら区の幹部が制度を正しく理解するよう何度も求めてきました。

というのも、世田谷区では実際に以下のようなことが起きており、更に未だ区長の理解が正しく改まったのかは不明という状態なのです。

・Aさんは、元夫の暴力から逃れるため転居。その後、世田谷区役所に「支援措置」を申請。

・世田谷区役所は「支援措置」を決定、Aさんの住所は元夫に渡らないよう守られる状態になっていた。

・ところが元夫の弁護士がAさんの住所を世田谷区役所に取得しに来た(住民票等の写しの交付の申し出)。

・世田谷区役所は一旦、Aさんが支援措置対象者であることを理由に弁護士の申し出を断った。

・ところが弁護士からの続いての要請に方針を撤回。

・「元夫には知らせないこと」と弁護士に条件をつけてAさんの住所を渡してしまった。

総務省は支援措置について、もとより、各自治体に以下の旨を通知しています。

・「DV加害者とDV加害者の依頼を受けた弁護士」は同視して、住民票の写しの交付等の申し出は拒否しなさい。

当たり前ですよね。加害者側弁護士から加害者に、Aさんの情報が伝わるリスクがあることは明らか。Aさんからすれば、加害者にも加害者側弁護士にも自分の住所を渡してほしくないと感じるのは当然のことです。ところが、世田谷区役所はこれをやってしまったばかりか、世田谷区長も「何ら問題ない」と議会で答弁し続けてきました。記者会見で本件について問われた際に区長は「もし、弁護士が加害者に住所情報を伝えたら、Aさんが弁護士会に懲戒請求すればいい」などととんでも無い主張もしています。あまりにDV被害者の現状を理解していない、そして支援措置という仕組みを理解していないと言わざるを得ない態度です。こうして新聞で報道されることで、少しは世田谷区長の理解も深まるでしょうか。区長が記事を精読されますように。DV等支援措置に関連した過去の質疑の様子、いくつかご覧いただければと思います。

先ずは本会議での以下のやりとりを。

■桃野の質問

■区側の答弁。区長の「誤った認識」に引きずられて修正できず。

■その後、様々な質疑を行いました。その一部ですが以下にアップしておきます。


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