毎年8月に開催されていた花火大会は10月開催に。都市機能においても夏の豪雨対策は大きな課題です。
世田谷区議会議員、桃野よしふみです。
本日のブログも桃野の議会質問より。豪雨対策についてです。
昨日の区民生活委員会でも報告があったのですが、毎年8月に開催されてきた「たまがわ花火大会」について、区は今年は、10月13日に開催することを決定しました。昨年は、急な豪雨により花火大会が中止になった他、落雷で病院への搬送者が出る事故も起きています。今般、比較的天候が安定する10月に開催時期をずらすこととなりました。
【多摩川花火、今年から10月開催に 昨年は落雷…天候不安定な夏を回避】(産経ニュース)
さて、近年、世田谷区でも局所的集中豪雨は増加傾向。浸水被害も増えています。
近年の大きな被害事例は、平成17年9月4日、23区西部を中心とした時間100ミリを越える集中豪雨の際。
区内でも野川や仙川や下水道から水が溢れだし、床下浸水245棟・床上浸水221棟の被害が発生しました。
又、平成20年8月末の豪雨では、区内でも断続的に時間60ミリを越える激しい雨に襲われ、世田谷地域及び玉川地域を中心に床下・床上浸水の被害が発生しています。
世田谷区内でも、豪雨による浸水リスクが高い地域があり、対策は急務です。
昨年末、砧地域の方から「うちの近所は、雨が降ると頻繁に冠水する」というお話を伺い、現場を視察してきました。現場は側溝のある、ごく普通の住宅街の一角といった道路でしたが、雨天の際の写真を見せていただくと、まるで川のように道路いっぱいに水が溜まっている状態。周囲には、過去浸水した家もあるというお話でした。
調べてみると、この周辺の地下には下水道雨水管が埋設されておらず、近年増加する強い雨に対応するには、雨水排水能力が不足しているということが判明。
豪雨による被害は、下水道雨水管の有無の他、地形、地面の状況などによって、その危険度はまちまちです。世田谷区は、区内の豪雨被害に対する危険地域を抽出し、取り組みに優先順位をつけて、対策を急がなければなりません。
その上で、下水道雨水管の整備を行う東京都に対して(下水道事業は都の管轄)、雨水管の設置を働きかけるべきです。区民の安心、安全に直結する問題。区には優先的に取り組んでもらわなければなりません。
(区側の答弁によると)区は、この地域が、下水道雨水管の未整備地区であり、豪雨時に既存の排水施設では雨水を十分に処理できない場合がある、と認識しているよう。
その上で、下水道雨水管については下流側(雨水や海や川に放流します)の幹線からはじめ、次にそれに繋がる枝線と、下流側から上流側に段階的に整備を進める必要があり、地域によっては整備に時間がかかる、としています。
その理屈はわかります。だからと言って、この地域の豪雨に対するリスクを放置しておいていいということにはならないと思うのですが・・・
危険箇所がわかっているなら、その改善には優先的に取り組まなければいけません。被害が起きてからでは遅いというのは明らかです。少なくとも、どれくらいのスケジュール感で危険解消策にたどり着くつもりなのか、それぐらいは明らかにしないと。
今回は限られた質問時間の中、突っ込んだやり取りができませんでしたが、今後も引き続き、豪雨対策について取り組んでまいります。
質問の様子は、区議会のサイトから動画でご覧いただけます。ご注目ください。
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