世田谷区の教育長の「海外視察」なんて必要?現教育長は、H26年オランダ、H27年フィンランド、H30年はイタリアへ。
世田谷区議会議員、桃野よしふみです。
先日、ブログで「世田谷区立小学校で初のスクールバス運行(その予算は3,600万円/年)」を取り上げました。
世田谷区の施策で使われるのは「税金」。
区民として、都民として、国民として、皆さんが負担している(出し合っている)お金で、行政サービスが提供されています。よって、そのお金の使途は公平公正であらねばならないことはもちろん、私的な目的で使われることなどがあってはいけない。これは当然の事。
行政(区)がどのように、区民の税金を使っているのか。
区議会議員は、選挙で選ばれた区民(納税者)の代表として、その使途をしっかりチェックするのも、大事な仕事です。
さて、これまでブログでも触れてきましたが、現在の世田谷区の教育長(堀恵子氏)は度々海外に出張します。現区長(保坂展人氏)も海外に行くのが好きですが「国会議員じゃあるまいし、区長や区の教育長が、税金を使ってしばしば海外に行く必要ある?」というのが桃野の考え。
ちなみに、区議会議員も公費を使って海外の姉妹都市に派遣されることがありますが、桃野はこの事業には一貫して反対しています。桃野が所属する会派は過去、海外派遣の「割り当て枠」を辞退するとともに、公費による派遣事業には一貫して反対を貫いています。
桃野は会派内でも、議会においても「区議会議員が公費で海外に行く必要は希薄だ」と一貫して主張してきましたし、もちろん、桃野自身は一度も議員として海外に行ったことはありません。ちなみに、世田谷区議会には「議員や職員の海外派遣に反対だ!」と区民に訴えていても、過去自分は海外派遣団に参加してきた議員もいます。
さて話は戻りますが、現在の教育長以前(私が知るのは前教育長時代)は「教育長が海外出張に行く」などということは聞いたことありませんでした。
ところが現在の教育長(堀恵子氏)になってからは以下の状況。
■2014年5月、オランダへ。7人で約590万円
(この時は区長も一緒に行っている)
■2015年11月、フィンランドへ。9人で約550万円
■2018年1月、イタリアへ行くとのこと。6人で約370万円
来月のイタリア視察旅行は以下内容
・1月7日から1月13日の7日間
1/7:成田発、フランクフルト経由でミラノ着
1/8:ミラノ発、レッジョ・エミリア(エミリオ・ロマーニャ州)着、幼児教育関連の視察
1/9:レッジョ・エミリア、幼児教育関連の視察
1/10:ピストイア(トスカーナ州)、幼児教育関連の視察
1/11:ピストイア(市の教育担当者と情報交換など)、ローマへ
1/12:ローマ、ヘルシンキ経由で成田へ
この海外視察、どういう経緯で行われることになったのか、所管課に聞いてみました。
そもそもは区役所内の「海外派遣研修制度」を利用した視察だそう。これは、区の職員の有志が「こんなことを学びたい」と研究テーマを定めて庁内で提案し、区役所の総務部研修担当課に選ばれたものが海外視察の対象になる制度。
今回は、教育政策部長、幼児教育・保育推進担当課長、幼児教育・保育推進担当課の主査、保育課長、保育課の主査の5人が、この制度を使って提案していた海外視察で、視察先に選ばれてから、そこに堀恵子教育長が加わってきたよう。
なので予算立ては、当初から予算計上されていた「海外派遣研修」の予算、約310万円に、教育委員会事務局の予算「近接地外旅費」から約60万円を計上して教育長が同行するとのこと。
いかにもおかしいですよね。
この「近接地外旅費」というのは、通常の業務の中で世田谷区外に仕事で出る際の交通費として使用されるお金。これを突然、教育長が海外に行くための旅費として60万円使ってしまうことなど想定されていないはずです。
予算計上もされていなかったのに、突然、堀教育長が「私もイタリア行きたい!」と後から乗っかってきたとしか思えない。
ちなみに堀教育長、2015年11月のフィンランド視察後、12月の「新教育センター基本構想検討委員会」で、「フィンランド視察で一番印象に残ったこと」を自ら挙げて「フィンランドで一番印象に残ったのは学校の職員室だった。日本の学校の職員室は狭い部屋に机が並んでいるが、カラフルなソファやコーヒーメーカーなどもあり、まるでリビングのようだった」と言っています。
「一番がそこ?!」と思わず突っ込みを入れたくなるようなお言葉。こんな姿勢で区民の税金を使ってヨーロッパまで視察になんて行かないで欲しいというのが「真っ当な感覚」ではないでしょうか。
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