「どんな場面も切り抜ける!公務員の議会答弁術」議会で答弁に立つ公務員必読の書(笑)。議員を翻弄する裏技も満載!
世田谷区議会議員、桃野よしふみです。
国会、地方議会問わず、議員が政策を実現したり、不正を追及したりしようとすれば、その手段は「言葉」以外にありません。国会であれば対政府(行政)、例えば世田谷区議会であれば対区長を含む区役所(行政、)との論戦によって物事を動かしていくということになります。
桃野も議員の端くれですから、相手を説得、時に論破するということになれば、そのための技術的なことを考えることもあるわけです。平たく言うと「どういう話し方をすれば、相手の腑に落ちるだろうか」とか「どういう筋道で説明すれば理解してもらえるかな」とか。
それはそうなんですが、答弁する側(桃野が議会で対峙するのは、区長や区役所の幹部職員)も当然、色々と作戦を練るわけです。ということで、こちらは某先輩議員から教えてもらった一冊。あちら側の業界ではなかなかの人気を誇る本だそうです。(あくまで噂です。笑)
■どんな場面も切り抜ける!「公務員の議会答弁術」
議会答弁に立つ人にとっては、これはかなり心に響くタイトルだと思われる。
表紙を見ただけで、その瞬間に読みたくなったので、すぐにネットで購入して早速、一読。
いやー、面白かった。議会で答弁をする立場の方なら必読の書かもしれません。まさに困った時は「こうして、切りぬけろ!」って具体的な示唆に富んでおりました。
議員に対しては、所属会派の大きさや当選回数を考慮して接するようにとか、議員の顔と名前はしっかり覚えておけとか、行政職員としてのマナーみたいなところから始まり、ピンチを切り抜ける「裏技」と呼ばれるものまで。
例えば。
「事前に細かく説明して(議会で)質問する気を無くさせる」(百戦百勝よりも良いのは戦わずして勝つこと、だそうです)
「質問をしても意味がないと思わせる」(そんな質問しても有権者にアピールできるような成果にはなりませんよと説得)
更に合わせ技として、「そんなことよりも、いいネタがありますよ」と他の部署に関する質問ネタを提供する方法も伝授されていました。
更に丁寧な解説付きで「提供した質問ネタを所管する管理職に、自分がネタを提供したとバレないようにすること」だそう。うーん、手取り足取りですね。
極め付けは「この課長に質問してもまともな答弁が帰ってこない」「この課長に質問しても無駄」と思わせるっていうのも、有効な手段として紹介されてました。
ただし、こちらは「(答弁者の)上司から見て許容される範囲かどうか」が大事だそうです。なるほど、議員の追及をかわしたところで自分の評価が下がっては元も子もない。
あとは、定番の「わざとダラダラ答弁して、時間を浪費する」って方法も紹介されてたな。
議会答弁を恐れている公務員諸君。もう恐れることはありません。本書のご一読をお勧めします。
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