青森県は、風力・太陽光に恵まれた環境も活かし、石油や石炭による発電への依存率を下げる方針を掲げています。
世田谷区議会議員、桃野よしふみです。
昨日のブログで、青森市の新町商店街訪問、「青森市文化観光交流施設 ねぶたの家 ワ・ラッセ」訪問についてご報告しました。
その後は、青森県庁へ。学ぶテーマは「新たな青森県エネルギー産業振興戦略」についてです。
青森県では、平成18年に「青森県エネルギー産業振興戦略」を策定し、エネルギー産業を地域の産業振興につなげるための様々な施策を推進中。2030年までに、エネルギー自給率50%、エネルギー利用効率50%、化石燃料依存率50%の「トリプル50」達成することを目標に掲げています。
青森県は、太陽光発電所、風力発電所、火力発電所、水力発電所、中・小水力発電所、バイオマス発電所と様々な発電所が立地する土地柄。(原子力発電所も「東通原子力発電所」が現在稼働中。青森県としては現在は脱原発という考えは持っていないようです)
青森県は、そんな(風力・太陽光を活用しやすい)恵まれた環境も活かしつつ、石油や石炭への依存を弱め、再生可能エネルギーによる発電を進めていく。さらに、県内での電力消費量の削減にも取り組んでいく。そんなテーマを掲げています。
具体的な取り組みとして例えば、官民学の連携(弘前大学、八戸工大、八戸工業高等専門学校などと連携した人材育成や研究開発)、海洋エネルギーの開発(津軽半島潮流発電実証プロジェクト)、カスケード利用の推進(地熱発電後の分離熱水を融雪や農業で利用など)、コージェネレーション普及(熱と電気を一体として供給)などを行っています。
電力消費量の削減については、各家庭やビルにおけるエネルギーマネジメントシステムの導入を進めたいとの考えを持っているよう。こちらはHEMS(ヘムス:家庭内電力の見える化、発電、蓄電、電化製品のコントロールなど)やBEMS(ベムス:ビル内の空調、照明設備等の効率的な管理、制御)などと言われる、いわゆる「賢い家・ビル」を増やしていきたいとの思惑のようですが、まだその具体的な取り組みについてはこれからのようでした。
発電については、青森県と世田谷区とは状況も規模感も大きく異なるので、やはり参考にすべきは「電力消費者側」への働きかけ。「各家庭における省エネ」の視点で、青森県が取り組む具体的な取組について聞いてみたのですが、そこは現時点で特筆すべきものは無いよう。ちょっとそこは残念だったかな。とはいえ、青森県と同様、HEMSやBEMSの普及については、世田谷区でも行政の後押しを進めるていきたいところです。世田谷区で現在行っている「節電コンクール」の見直し(現在、住み替えは対象外となってしまう)などは一つの方法になるのではなかろうか。
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