再生可能エネルギー=小規模分散型
「一つのカゴに全ての卵を盛るな」
リスク管理についての古くからの言い回しです。
全財産を株式で所有していたら、株式市場の暴落が起きた時に大きく財産を減らしてしまいます。
全財産を不動産で所有していたら、デフレになった時に大きく財産を減らしてしまいます。
全財産を預金で所有していたら、インフレになった時に大きく財産を減らしてしまいます。
個人、法人を問わず、意識せずともリスクを分散させながら日々を過ごしているものですよね。
3月11日の震災以来、電源についても同じように考える方が増えているのではないでしょうか。
近頃、盛んに言われる「再生可能エネルギー」はそういう議論においても有利な電力です。
太陽光、地熱、風力、バイオマスなどのエネルギーが注目されていますが、これらは自然条件による制約を大きく受ける発電方法です。地域による偏在は避けられません。
又、原子力発電所や火力発電所に比べて小規模な設備になりますので、小規模分散型になるという特徴があります。
今回の震災でリスクが明らかになった大規模集中型に対して小規模分散型による電源ネットワークをつくる。
おのおのがバックアップとなってトータルで電力を賄う。
そんな期待感も高まります。
とはいえ、「新エネルギー」である、これらの発電方法は、依然技術的課題は大きく、一朝一夕に日本の主力電源にはなり得ません。
世界的に化石燃料の需給がタイトになっていることからもわかるように、少なくとも世界の市場は、短期的には石炭、石油、天然ガスなどを使った発電への依存度が高まると判断しています。
しかしながら、世界規模で、この分野におけるイノベーションへの動機が高まっていることに異論はないでしょう。
この分野に資源、予算を投入することで、世界を相手にする新たなビジネスチャンスが拓けてくる可能性は十分に秘めています。
この点においても、頑張ろう日本!です。
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