伊丹市の取り組み。文化財保護の所管は教育委員会ではなく区長部局。
世田谷区議会議員、桃野芳文です。
今日のブログも区議会区民生活常任委員会の行政視察より。
こちら関連ブログです。
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【京都市の「アーバンスポーツの普及」に関する取り組みを学んできました】(桃野ブログ)
日程2日目は京都市を離れて伊丹市へ。
伊丹市の「伊丹ミュージアム整備事業」について学んできました。
市立伊丹ミュージアムはそれまでの美術館、博物館、工芸センターなど5つの文化・芸術施設を統合し2022年4月に開館しました。伊丹は清酒発祥の地ということで、伊丹の酒造りを伝える旧岡田家住宅・酒蔵(国指定重要文化財)と旧石橋家住宅(県指定有形文化財)もその一部になっています。外観もとても素敵な建物でした。
さて、市立伊丹ミュージアムの取り組みで特徴的なことの一つが、所管が教育委員会ではなく区長部局になっていること。世田谷区もそうですが文化財に係る行政は、ほとんどの自治体で教育委員会が所管しています。
伊丹市は区長部局が所管し、歴史・文化的資産の継承と観光振興に一体的に取り組まれているとのことです。やはりインバウンド需要の獲得は地域経済に大きなメリットがあります。伊丹市には伊丹空港がありますし、京都、大阪などで観光する方々に立ち寄ってもらうのに良い立地ですよね。伊丹ミュージアムでも、インバウンドを意識したイベントを開催するなど、観光需要の獲得に取り組まれているとのことでした。
又美術館や博物館といえばいわゆるミュージアムショップでお土産物が販売されるのが定番ですが、伊丹ミュージアムに併設されるのはクラフトショップ。地元の作家さんたちの陶作や貴金属などが販売されいます。これは地元の作家さん、作品と来場者をつなぐ取り組み。リーズナブルに各製品が提供されているとのことでした。
これも所管が教育委員会ではないゆえの発想からかもしれません。
教育員会は学校関連のことの集中する。芸術や文化財に関する行政は区長部局に。これは良い取り組みだと感じました。世田谷区でも見習うべき手法ではないでしょうか。
こちらは伊丹ミュージアム内に展示されている酒蔵です。昔の日本酒工場。往時がしのばれます。
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