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2024-10-02

区民会館ホールの机や椅子は、一個あたり35万円。そんな高額な家具が必要?

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世田谷区議会議員、桃野芳文です。

10月は決算特別委員会。世田谷区議会では昨日10月1日よりスタートしています。

桃野は本日「企画総務委員会所管質疑」で質疑を行いました。

決算特別委員会のご報告は追ってブログにアップします。今日は先の本会議代表質問からのご報告。

新たにつくられた区民会館ホールに非常に高価な椅子、机が配置されています。そして、大金をかけて家具が設置された経緯もとても不可思議という話を取り上げました。

本庁舎整備に伴って、区民会館ホールにも新品の椅子や机が置かれていますが、これら椅子等は本庁舎等整備工事に伴い伐採された樹木を再利用して作られた家具のようですが、これにかかった費用を見ておろどきました。

令和3年度から令和5年度まで、庁舎敷地内の状況確認から始まり、樹木の伐採、製材、区民参加によるワークショップなどを経て、97個の椅子やテーブル等が設置されました。

これらの業務を3年間に渡り同じ事業者が受託し、私が知る範囲で約3466万円が支払われています。椅子等97個を単純に割り算すれば一個あたり35万円。大変な高額家具ということになります。

受託事業者決定の経緯についても疑問を感じます。

令和 元年 9 月の「区民交流スペースの運用に関する検討会、提案書、 世田谷区生活文化部市民活動・生涯現役推進課」という資料を見ると、「区役所建て替えに伴う伐採材活用」の記載があります。この提案側に非営利団体代表の肩書きで参加していた人物が、会社を経営しており、その会社、仮にA 社としますが、このA社が受託事業者に選ばれました。

プロポーザルを経ての受託ですが、応募はA社の他に1社あったものの、プロポーザル実施要項に「過去5年の間に伐採樹木活用の業務について受託実績を有すること」の参加資格が付けられていたことで、結果的にプロポーザル参加はA社のみになりました。

又、前述の「区民交流スペースの運用に関する検討会」は、区の外郭団体、世田谷トラストまちづくりが、検討会支援業務受託事業者になっており、A社の社長は、世田谷トラストまちづくりのまちづくりファンド運営委員を務める、世田谷トラストの関係者です。

又A社は他に令和2年2月より花見堂複合施設でも伐採樹木の活用事業を受託していますが、これに先立つ花見堂複合施設活用推進ミーティング でファシリテーターを務めたのはA社社長と同じく「区民交流スペースの運用に関する検討会」メンバーです。このファシリテーター役が参加者に対し、伐採した樹木から家具を作ることを提案し実現に繋がったと聞きます。

ちなみに花見堂複合施設では机、椅子、本棚など43個が納品されるまでの費用が約697万円。加えて毎年椅子等のメンテナンス体験企画が実施され令和4年度は約48万円、令和5年度は約47万円と毎年、50万円弱の費用を事業者に払い続けるビジネスモデルになっているようです。

検討会メンバーが議論に方向性を与え、自身のビジネスに結ぶつけていくことや、本来中立であるべきファシリテーターの役目を担うものが自身の人脈にビジネスを繋げていくことは適切でしょうか。

事業の意図、効果の点から考えても、大金を注ぎ込んで、伐採材から椅子や机を作る必要を感じません。それも使っているのは区民の大切な税金ですから。

通常、公園などで伐採した木は、区内にある事業者に運ばれ、そこで肥料またはバイオマス発電の原料としてリサイクルされ、決して簡単にゴミになるわけではありません。

例えば大きな節が入っていたり、黒い線が入っていたりと、通常家具に適さないような材木も使って、出来上がった家具が一個あたり数十万円。しかも毎年毎年数十万円のメンテナンスコストが発生する。こうした税金の使い方が区民の納得を得られるでしょうか。

今回、区からの答弁は簡単にいうと「市民参加でいいお金の使い方をした。これからも同じようなことをやるかもしれません」との内容。

世田谷区長、自分のお金だったらこんなことやりませんよね。本来は家具の材料に適さない伐採材をわざわざ使って一個35万円の椅子なんて。大切な区民のお金をこんなことに使うのはやめるべきです。

質問と答弁は以下の動画でご覧ください。冒頭から7分22秒進めると「区民会館ホールの高額家具」の質問部分です。

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