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世田谷区の桃太郎 桃野芳文Webサイトです
2011-03-03

茶とコーヒー

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 最近、仕事で外を出歩く時間が増えてきました。
 そうすると、喫茶店に入る機会が増えます。  
 休憩をしたり、書類に目を通したり、メールを打ったりなどなど。
 喫茶店やコーヒーショップは、最近の私にとってとても大事なスペースです。  
 さて、皆さんは喫茶店で飲むのは紅茶?コーヒー?
 どちらがお好みでしょうか。
 
 国立民族学博物館名誉教授の石毛直道先生の調査によると、世界の大部分は茶愛好国とコーヒー愛好国に二分できるようです。日本人は類型上は茶愛好国。
 茶とコーヒーの国民一人当たりの飲用量を比べると、圧倒的に茶の量が多い国です。実感もそうですよね。
 茶は、中国(漢民族)によって栽培から飲用法まで一連の技術が開発され、チベット、モンゴル、日本に伝播。16世紀にヨーロッパ人がアジアに来るまでは茶文化圏は上記のごく限られたエリアのみだったようです。
 17世紀になるとヨーロッパに茶がもたらされ、時を同じくして中東からコーヒーも伝わります。
 その後、150年程度の時を経て、ヨーロッパ大陸ではコーヒーが、英国では茶が飲まれるようになりました。
 英国はアジアでの貿易競争をオランダと争って勝利し、中国茶の貿易の大半を握るとともに、インド、セイロンでのプランテーションをはじめました。
 その後、大英帝国の版図拡大とともに英国流の茶の飲み方が世界に広がっていきます。
 ちなみに米国は茶文化圏であったオランダ移民の影響から、カナダと同じような茶文化圏となる可能性も持っていましたが、かのボストン茶会事件を機にコーヒー文化圏への道を歩みました。
 一方コーヒーは、エチオピア原産のものが至近距離にあるアラビア半島で飲まれるようになり、イスラム圏に伝播。その後オスマントルコ帝国の版図拡大とともに北アフリカ、東欧へと広がっていき、やがてヨーロッパ大陸全域に広まっていったとされています。  
 石毛先生の調査によると、歴史上、茶文化圏がコーヒー文化圏に変わる例はあっても、コーヒー文化圏から茶文化圏に変わる例はまれだそうです。
 
 

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