区史編さん問題。「答弁を控える」という答弁は通用しないとカッコよく政権与党を批判していた世田谷区長。自分に厳しい質問には途端に「答弁を控える」
世田谷区議会議員、桃野芳文です。
世田谷区議会本会議2日目。本日(6/15)桃野は一般質問を行いました。
今回のテーマは大きく5つ。
1)官民連携による社会課題の解決について
2)学校でのDXの取組について
3)医療的ケア児を含む障がい児者施策について
4)保坂区政の感染症対策について
5)区史編さんにおける著作者人格権不行使問題について
本日のブログは「5)区史編さんにおける著作者人格権不行使問題について」ご報告です。
質問の様子は、こちらの動画からご覧ください。約6分の動画です。
まず著作者人格権とは?
著作者人格権とは著作者の名誉、思い入れを守るための権利です。例えば、著作者人格権の中に含まれる同一性保持権は、著作者が作成したもの、区史で言えば執筆した文章に無断で手を入れさせない権利。執筆者が「AはBである」と書いたものを編集作業の中で「AはCである」と書き替えさせない権利ということですね。
2017年より世田谷区史編さん事業を進めていた区は、2023年3月になって、執筆者に対し著作権の譲渡、著作者人格権の不行使を迫り、受け入れない執筆者を編さん委員から外す旨、明言してきました。
これはとても乱暴。執筆者の皆さん、それぞれの分野の専門家です。その専門家に執筆させて、中身は区が勝手に書き換えられるようにしますと。世田谷区のこの所業はこれまで東京新聞、朝日新聞、NHKなどでも報道され、区民からも批判の声が上がっていますが、世田谷区長全く改める気配なし。
今回の質問では、
・区長は先の選挙戦の最中、区史編さんについて「善処してほしい」「区長として話し合いに応じてほしい」と声をかけられ「わかりました」と答えた。そのようにSNSで発信していた方がいた。
・他にも区長に話しかけたら「先日その訴えを聞いた」「選挙が終わったら対応したい」と言ってくれた、と発信している方がいた。
・選挙が終わった今どのように対応するのか。著作者人格権の不行使を執筆の条件から外すか。
と取り上げたのですが、区長は「声をかけられた際に”おっしゃっていることはわかりました”といった記憶はある」とした上で「現在、係争中。具体的な言及は控える」と全く誠実に質問に答えることはありませんでした。
世田谷区長、かつて言論の府で「答弁を控える」という答弁は通用しない、とカッコよく政権与党を批判しているんですけどね。
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自分のことになると途端に「答弁を控える」。一体、世田谷区長の頭の中ってどうなっているんでしょう。全く理解不能です。
さておき、区史編さん問題。区長は誠実に問題と向き合い、有言実行すべき。区史編さんに際し、執筆者に著作者人格権不行使を強要することを撤回すべきです。
以下関連ブログです。こちらも参照ください。
執筆者に「著作者人格権の不行使を求める」世田谷区。区史編さん事業における区の進め方は果たして適切と言えるでしょうか。疑問は拭いきれません。
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