区長の議会答弁。区の事務ミスが頻発し、区民に多大なご迷惑をかけているにも関わらず「行政文書のわかりにくさ」などの話に矮小化しているのでは。
世田谷区議会議員、桃野芳文です。
本日のブログも桃野の先の議会質問より。
1)保坂区政の3期目も終わろうとしているが、そろそろ「大業」を成すべきではないか(6/14ブログup)
2)区長は本気で世田谷区民を守る気があるのか(6/15ブログup)
3)DX担当の副区長を迎えて為すべきことについて(6/16ブログup)
4)保坂区政で頻発する事務ミスについて
5)学校の災害対策について
6)学校と専門家との連携について
本日のブログは4番目、「4)保坂区政で頻発する事務ミスについて」です。
昨今「信じられない」と感じる区の事務ミスが相次いでいます。
令和3、4年度を振り返るだけでも、例えば以下の状況。
・新型コロナウイルスに罹患した方の38人分もの情報を全く違う宛先にファックス送信。
・新型コロナウイルス感染症の後遺症アンケート調査の実施にあたり陽性者ではない区民246名に調査票を誤送付。
・期日前投票所での投票箱の置き間違いで6票の投票が無効に。
・特別区民税・都民税減免申請において、還付手続きを怠り還付加算金が発生。
・新型コロナワクチンの管理ミスで3600回分以上を廃棄。
・料金後納郵便料の支払いを忘れて遅延損害金が発生。
・歯科検診の受診勧奨の資料が誤っており、約5万件の資料再作製、再発送が必要に。
他にも色々とありますが、例示はこれぐらいにしておきます。これらの事例を挙げて思うのは、世田谷区役所の事務執行能力はこれで大丈夫なのか。仕事の緩みも相当なものではないか。ということ。
行政の事務ミスといえば、今年の4月、他自治体で、役所が4630万円を誤って振込、振込先の男性が返還を拒否し、大きなニュースになりました。
あれほどの金額ではありませんが、世田谷区でも令和2年、特別給付金の振込を誤り、24人に二重支給するミスがありました。誤支給から2年以上経ちますが、まだ10万円が誤支給されたままです。
この誤支給されたままのお金について今回、区に問いましたが「繰り返し返還を求める」旨の答弁。しかし、もう2年前のことです。督促をし続けるだけで、本当にお金が返ってくるのでしょうか。区にはもっと真剣に区民の大切なお金の扱いについて考えてもらわなければなりません。
今回、区には、頻発する事務ミスについて、厳しく反省を促し、再発防止策を求めました。
令和元年度12月17日の企画総務委員会で区は、「区におけるコンプライアンス推進の取組みについて」との報告をし、その中には以下の文章があります。
「区民の信頼を損ねる事務執行上の誤りも発生している。一度損ねた信頼を回復するためには、多大な労力を要するとともに、効率的な区政運営に影響を生じかねない」
「個々の職員がコン プライアンスを意識して質の高い業務を効率的に行うための組織的支援体制の整備に取り組む」
しかし相変わらずその後も、大きな事務ミスが繰り返されていることは前述の通りです。
魚は頭から腐ると言います。組織の緩みはどこからでしょうか。
組織トップ、つまり区長に、正確な言葉、正確な文書、そして規律へのこだわりが薄いからこそ、それが組織全体に広がるのではないでのか。事務ミスをなくすため、まずは区長がそこにこだわるべきだと、区長に直接訴えました。
区長の答弁は、概ね以下の内容でした。
・区における事務執行上の誤りは、区民の信頼を損ねるものであり、あってはならないものであると考えている。
・監督責任に対する批判は受け止める。
・全庁に対して緊張感をもって職務にあたるよう周知する。
・発送文書の誤りや分かりにくい文章は、多くの区民に多大な時間を奪ってしまう。発送直前に文書内容の確認を徹底する。その文章を読む区民にとってわかりやすい文章とするために担当職員以外の職員の確認も制度化するなど改善を指示する。
区長の答弁を聞いていると、区の事務ミスで区民に多大なご迷惑をおかけし、税金の無駄遣いも含め大きな影響が出ているにも関わらず、「文書のわかりにくさ」などの話に矮小化されているように感じてなりません。現区政における事務ミスの頻発という事態をもっと危機感を持って受け止めてもらわなければ困ります。
■質問の様子は以下動画でご覧いただけます。本ブログの内容は10分38秒早送りすると出てきます。
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