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2021-12-09

コロナ対策?無症状の児童生徒への抗原定性検査に反対。世田谷区政が、少しでも科学的、合理的視点を持って行われるよう、引き続き提言を続けて参ります。

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世田谷区議会議員、桃野芳文です。

昨日の世田谷区議会本会議では、補正予算、条例改正、教育委員会委員の同意など21件の採決が行われました。

その中の一つ「令和3年度世田谷区一般会計補正予算(第5次)には、これまで桃野が一般質問などでも取り上げてきた「無症状の児童生徒に抗原定性検査を行う予算」が含まれています。以下ブログを参照ください。

保坂区長の施策「無症状の児童生徒らに抗原定性検査を行い安全を担保する」は全く非科学的、非合理的な施策。桃野は明確に反対し続けています】(2021.12.02 桃野ブログ)

世田谷区長は「区立小学校に通う子ども達(無症状の子ども達)に、行事前等に抗原定性検査を実施することで、無症状感染者をいち早く見つけ出し、集団感染を防ぐ」のだそうです。

これまで桃野は何度も何度も、新型コロナ対策は医学的根拠、合理的根拠に基づいて実施されなければダメだと指摘し続けてきました。区長の思いつきや、やってる感の演出のために、多大な税金を費やすことなど許されません。

これまで何度も区長に指摘してきましたが、抗原定性検査は、無症状者に行なって感染者を見つけるなどという使い方をするものではありません。

文科省は児童生徒への抗原定性検査について「小中学校においては基本的に教職員の使用を想定したもの」とし「児童生徒が登校後に体調不良を来たした際にすぐに帰宅することが困難な場合や速やかに帰宅させ医療機関を受診できない場合に限るなど、補完的な対応として小学校4年生以上の児童生徒が検査キットを使用することが考えられる」としています。又日本医師会の中川俊男会長も「抗原検査キットは無症状の方に実施して感染していないことを確認するものではない」と明言しています。

区長は何故、文科省や医師の示すことを否定し無症状の児童生徒を抗原検査簡易キットで検査し続けるのか。議会で問うても真っ当な答弁が返ってこないことを上記のブログでもご報告しました。

桃野はこれまで「無症状の児童生徒らへの抗原定性検査に係る予算」を見直した上で補正予算案を議会に示すよう、区側に要望もしておりましたが、これまで全くのゼロ回答。

何度指摘しても改めようとしない世田谷区長。残された抵抗手段は、その施策の予算に「NO」を突きつけるしかありません。桃野は「令和3年度世田谷区一般会計補正予算(第5次)」について、無症状の児童生徒らへの抗原定性検査」にかかる予算に反対の理由を述べ反対しました。(これまでも無症状の児童生徒への抗原定性検査に反対してきましたが、今回の実施延長にも反対)

以下、企画総務委員会で行われた採決に先立ち、桃野が述べた反対意見です。

議案第93号、令和3年度一般会計補正予算(第5次)に反対の立場から意見を述べます。

本補正予算には、12月に終了予定となっていた区立小中学校における行事前抗原定性検査を来年3月まで継続する予算が含まれています。

昨日の一般質問で指摘したように、抗原定性検査は無症状の児童生徒に対して行い、陰性であれば安心してもらうというような使い方をするものではありません。

一般質問で申し上げましたが、文部科学省は抗原検査簡易キットは「有症状者に対して適切に使用した場合に有用」と明示しています。日本医師会の中川俊男会長も「抗原検査キットは無症状の方に実施して感染していないことを確認するものではない」と明言しています。

昨日の本会議でこれらを示し、区が無症状の児童生徒らに抗原定性検査を行う根拠は何かと問うた際、知久教育総務部長は「国の示すワクチン・検査パッケージ制度要綱に関するQ&Aというものがあり、その中に『抗原定性検査は無症状者には推奨されないとされているが、問題ないか。』という問いがあるが、これについて『無症状者に対する抗原定性検査は、確定診断としての使用は推奨されないが、無症状者の感染者のうちウイルス量が多いものを発見することにより、場の感染リスクを下げうるとの考え方に基づき、事前にPCR検査等を受検することができない場合にも対応する観点から、抗原定性検査も利用可能とする』と出ているので、今回の使用については適切だ」と答弁しています。

質問時間が無くなり、知久部長に重ねて問うことはできませんでしたが、知久部長の答弁は全くの詭弁で、議会答弁として許されないと考えます。知久部長自身が示したQ&Aは確かに存在し、知久部長はその中の18番目のQ&Aを引用しています。しかし同Q&A内のはるか前段の3番目に「学校は対象となるか。」との問いがあり、それに対して「学校等の活動については、引き続き、『学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアル』等を踏まえた対応を行い、『ワクチン・検査パッケージ制度は』適用しない。 」と示してあります。

そして「学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアル」の中にはまさに「抗原定性検査は有症状者に対して適切に使用した場合に有用」と示しています。

つまり、無症状の児童生徒らに抗原定性検査を行い安全を担保するというのは全く非科学的な施策であり文科省も認めてはいません。よってこの施策には賛成できません。

委員会での採決では、桃野以外の全ての議員は補正予算に賛成。区による無症状の児童生徒への抗原定性検査を非難する意見も(桃野以外の)他の議員からは全く出ませんでした。

そして、本会議での採決。結果は以下の通り。

桃野の所属会派(F 行革=無所属・世田谷行革110番・維新)のみが反対。本会議でも「区による無症状の児童生徒への抗原定性検査」に対する否定的な意見が、他会派の議員から述べられることはありませんでした。要は「区による無症状の児童生徒への抗原定性検査」に、他の議員は皆賛成ということなのでしょう。

議会は最終的には多数決で決まります。これ以上は如何ともし難いというのが現実ですが、世田谷区政における各施策が、少しでも科学的、合理的視点を持って行われるよう、引き続き提言を続けて参ります。区民の皆様の後押しを何卒お願いいたします。

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