コロナ関連以外の問題にも取り組んでいます。その一つ、久々に「DV等支援措置」について。
世田谷区議会議員、桃野芳文です。
コロナ禍ではありますが、コロナ関連以外の問題にも取り組んでいます。ここ一月半ほどかけて取り組んでいることの一つ、久々に「DV等支援措置」(ドメスティックバイオレンス等支援措置)について。これまで議会で何度も取り上げ、配偶者暴力相談センター機能の設置など、具体的な施策も実現してきましたが、新たな「情報漏洩」ケースで相談を受け、久々にその経緯を調べたり、再発防止策の提言を作成したりといったことに取り組んでいます。
支援措置に関しては、これまでも多くのブログを書いてきましたが、例えば以下、参考ブログの一つ。
【DV被害者が「区は自分を守ってくれている」と感じながら暮らせる世田谷区を作っていかなければなりません】(2018.10.04 桃野ブログ)
こちらの動画は議会での質疑の一部。
DV 等支援措置(以下、支援措置)とは、住民基本台帳法で定められているもので、DV被害者やストーカー被害者を加害者から守るための仕組み。
こちらは総務省のサイト。
【配偶者からの暴力(DV)、ストーカー行為等、児童虐待及びこれらに準ずる行為の被害者の方は、申出によって、住民票の写し等の交付等を制限できます】
桃野は、DV被害者やストーカー被害者の方には是非、この仕組みを利用して身を守っていただきたいと思っています。(もちろん役所が適切にその仕組みを運用する前提ですが)
例えば、配偶者Xから暴力を振るわれるなど、DV(ドメスティックバイオレンス)被害を受けているAさん。
Aさんは、Xの暴力から逃れるために子どもBと共に家を出て暮らすことにした。
Aさんは、子Bの学校に関することや、行政からの福祉的な手当てを受領する際の手続きなど生活全般に支障が出ないよう、自分の新たな住所を役所に正しく届け出ることにした。
Aさんは命からがら家から逃げ出したこともあり、Xとは離婚していない。戸籍上はX、A、Bは家族であり、Xが役所に請求すれば、家族全員の住所が記載された書類がXに渡ってしまう。
それを恐れたAさんは、DV等の事情を役所に相談しつつ、支援措置を受けることにした。支援措置を受ければAさんの住所情報は家族といえどもXに渡らないよう役所が厳格に管理することになる。
これが支援措置の一例です。
ところが世田谷区ではこれまで何度も、DV被害者の住所情報を加害者に漏洩するという飛んでもない事件が起きています。中には区長が「我々は悪くない」と頑なに非を認めないケースも。以下、参考ブログ。
【DV(ドメスティック・バイオレンス)等支援措置。ようやく世田谷区は「加害者」と「加害者の弁護士」を同視する?】
世田谷区長のように、その制度を正しく理解できていないというのは、DV被害者を守る上では致命的。いくら制度を整えても運用する方が理解できていないのでは、被害者を守ることができません。
現在桃野が調査中の案件も、まだ調査途中ではありますが、またもや世田谷区がDV支援措置について正しく理解できておらず、DV被害者の当人に「住所を移してはいけない」とアドバイスをし、支援措置という制度を活用せずにことにあたっていたことが情報漏洩に至る大きな原因の一つのような気がしています。
結果、夫から逃れ身を隠しているDV 被害者の情報が、世田谷区から加害者(夫)に渡ってしまいました。
ここでは詳細を記すことはできませんが、今後、本件を議会で取り上げ、原因究明、再発防止、区が情報を漏洩してしまったDV被害者への適切なケアなど世田谷区長並びに世田谷区が誠実に取り組むよう、区議会からしっかりと追及していく所存です。
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