介護の現場からの提言であり、泣ける&胸が高鳴るエンターテイメント!
いつも福祉の現場から様々なご意見を頂いている山口晃弘さんが本を出版しました。
「最強の介護職、最幸の介護術」ワニブックスPLUS新書 880円+税
山口さんは1971年生まれで、桃野と同い年。
表紙の帯びの左端で右手を突き上げているゴツい男性(笑)が山口さんです。
彼の活躍からは、いつも元気と刺激をもらっています。
この本も良かった。是非、多くの方に読んで欲しいと心より思います。
平成12年(2000年)に介護保険法が施行されてから、40歳になると我々は介護保険料を支払うこととなりました(被保険者になる)。そして被保険者が”介護が必要な状態”になると(要介護認定を受けて)、介護保険を利用した介護サービスを受けることに。
高齢化社会と言われる日本。これからもますます、高齢者が増え続けるでしょう。
当然、介護を必要とする方々も増え続けます。
もしあなたが、介護を必要とするようになったら。
もしあなたが、施設に入所することになったら。
そうなったときに、どんな介護職の方に接して欲しいでしょう。
どんな介護を受けたいでしょう。
自分のこととして介護の現場を捉えれば、質の高い介護職が増えることこそ望まれることがわかると思います。
山口さんは、どんな介護を実践して来たのか。
この本では(そのほんの一部でしょうけど)、実話を交え具体的に述べられています。
介護職に求められるスキルとはどのようなものでしょう。
この本を読んで、どのような介護職が「質が高い」介護職なのか改めて考えさせられます。
多くのビジネスマンが必要とするスキル、それをより高度に要求されるのが介護の現場なんだなというのも実感。
例えば。。。
【パーミッション】
時にご自分の意志に反して施設に入所して来た方に、介護職はどのように自分に心を開いてもらうのか。
【コミュニケーション】
視覚や聴覚が衰えていたり、見当識が低下していたりと言った方とどのようにコミュニケーションをとるのか。
【リスクマネジメント】
転んで骨を折る、認知症の影響で行方不明になる、そんなリスクをどう予見し対処するのか。
【タイムマネジメント】
時間感覚が一通りでなく、食事や入浴が決まった時間通りに進むとは限らない中どのように介護を進めるのか。
【企画力】
いかにして、利用者の皆様の人生を豊かなものにしていくか。
スキルとかマネージメントとかと言うとビジネス用語のようで、何か冷たい印象をもたれる方もいらっしゃるかもしれません。
でも本書が教えてくれるのは、利用者に最高の介護を提供するために、現場で賢明に考え実行する介護職員の姿であり、介護と言うサービスを通じて利用者に感動を与える姿です。
これから迎える大介護時代。
介護のあり方について考え、勉強になる一冊でした。
なおかつ、山口さんの引用するプロレスラーの名言が面白く、又実際の介護エピソードを読んで、こちらの目頭が熱くなったり胸がいっぱいになったりとエンターテイメントとしても面白い!
桃野おすすめの一冊です。
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