新型コロナ。世田谷区長は「政府は検査を制約するな!」の主張のようだけど。そもそも行政検査の仕組みを知らない?
世田谷区議会議員、桃野芳文です。
今日から世田谷区議会予算特別委員会、始まりました。
桃野は今日の総括質疑、明日(6日)の企画総務委員会所管質疑、10日の区民生活委員会所管質疑で、質疑を行う予定です。
今日は総括質疑。
各会派、やはり新型コロナウィルス関連を問う質疑が多かった。
桃野も大きく3つのテーマで質疑を行ったのですが、まず最初は新型コロナウィルス関連。
新型コロナウィルス感染に対する検査(PCR検査)の進め方について。
■質疑の動画はこちらからご覧ください。
世田谷区はPCR検査にどういう姿勢で臨んでいるのでしょう。
こちらは世田谷区長のツイッター。
世田谷区長は、PCR検査については、政府を批判しているようなツイートを連発しています。
「国は検査に制約をかけている。」
「検査をすると陽性の判定がどんどん増えて見た目の患者数が増えるから、それを防ごうとしている。」
区長はそう考えているようです。
政府に対して「もっと検査をやるべきだ!」と言いたいよう。
でも、これは大きな間違い。政府に「検査を増やせ」っていうのはお門違いなんです。
そんなこと言うなら、自分が「世田谷区ではもっとPCR検査をするぞ!重症者だけでなく軽度の肺炎を患っている方も検査対象にする!」って判断すればいいんです。
いつまでも社民党の国会議員時代と同じ気分で威勢よく政府の批判をするのではなくて、区長としての仕事をやってもらわないと困る。
新たな感染症が蔓延するかどうかという危機が叫ばれ、多くの区民が不安になっている中です。ツイッターでワーワーと政府批判をしていたら気分はいいのかもしれませんが、そんなことしていて区長としては何か意味があるのでしょうか。
もしや、世田谷区長、行政検査の仕組み知らないのかもしれませんけど。
区長にはツイッターに齧り付いている時間があるなら「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」そして「世田谷区保健所長委任規則」を読んで欲しい。
感染症の発生を予防したり、蔓延を防止したりするための行政検査について、検体の提出や採取を命令することができるのは、保健所長。これは区長から委任されているからこその権限です。
しかし前述の規則では「重要又は異例に属する事項については、あらかじめ区長の指揮を受けなければならない」とされ、更に「特に必要を認めるときは、直接その権限を行うことができる」と定められていますから、行政検査をするしないについて、最終的に判断を下せるのは区長なんです。
この権限関係については、今日の質疑でも保健所長(保健所トップであり医師)が明確に答弁しています。
「PCR検査について制約をかけるなんておかしい!」というなら、世田谷区長が自分でどんどん指示を出せばいいんです。保健所、保健所長に。
区長がこんなことをツイッターに書き込んでいるタイミングで、世田谷保健所では「妊婦に対する検査拒否」も起きています。こちらは2月29日のTBSの報道番組「報道特集」でも取り上げられた出来事。
過去ブログはこちら。
【新型コロナウィルス。世田谷区の姿勢はいかに?2月29日(土)の17:30〜、TBS「報道特集」ご覧ください】
桃野は一概に「PCR検査をどんどんやれ」とは思いません。しかし少なくとも世田谷区長は保健所長と話し合って、どういう人を検査対象にするのか決める立場。それをやらずして、(その仕組みを知らずして?)どうやって区民を守れると言うのでしょうか。
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