世田谷区立中学校各校で、校則を大幅見直し。でも「ブラック校則」改善への道はまだ半ばです。
世田谷区議会議員、桃野芳文です。
これまで取り組んできた「ブラック校則」の問題。
桃野が議会で取り上げて1年半、世田谷区の区立中学校の校則は大幅に見直されることになりました。
昨日(2019.11.28)の東京新聞では一面トップで記事になっており、多くの方にこのニュースを知っていただく機会になったと思います。
ネット版はこちら。
【下着の色・男女別の髪形指定… ?な校則一斉廃止 世田谷区立中、来年度】(東京新聞)
記事中の桃野コメント
桃野区議は「公立中学や高校の多くは、時代に合わせて校則を変える力が働かない。下着の色を決めるのは人権侵害だし、LGBT(性的少数者)への配慮が求められる今『男子は-』『女子は-』という校則は時代に合わない。変わって良かったし、強制するような実態も残さないでほしい」と話した。
ネットでの反応、桃野に寄せられるメール、電話等の反応でも「見直しは良いこと」という意見が多数を占めているように感じています。
テレビでも幾つかの番組でこのニュースは報道されていたよう。
【中学校校則“髪型・下着”やめます 世田谷区が見直し】(FNNプライム)
校則というのは、なかなか外部から「時代に沿ったものに変えていこう」という力が働きにくい構造の中にあります。
今回、世田谷区立中学校全校の校則を調べ、地域の皆さんの声を聞きながら、議会で取り上げてきました。それが一つの結果に繋がったことは桃野としてもとても嬉しいこと。でもこの取り組みは、まだまだ道半ばというのも正直な感想です。
実は、一昨日議会で取り上げた時点では、まだこんな校則が公開されてたんですよね。
「男子はネクタイ、女子はリボン」
関連ブログはこちら↓
【世田谷区、区立中学校の校則を大幅見直し!ブラック校則は無くなるか!?】
上記のブログにも書きましたが、世田谷区ではこれまで、男子女子という区分で制服(標準服)を決めることをやめ、今般、髪型も「男子はこうー、女子はこうー」という規則をやめました。性的少数者(LGBT)への配慮というのも理由の一つ。
ところが、その文脈の中で、堂々と「男子はネクタイ、女子はリボン」と校則に書いてしまうというのはどういうことでしょう。これは世田谷区の教育所管が、校則の考え方について本当の意味で「腑に落ちていない」からではないでしょうか。
本日、文教委員会が開かれましたので、改めて、我が会派から文教委員になっている田中優子議員に質問してもらいました。
「男子はネクタイ、女子はリボン」はおかしいのでは?という趣旨も含めいくつか。
「男子はネクタイ、女子はリボン」については、区の教育指導課長から「既に改めた」という趣旨の答弁があったと聞いたので、早速該当の部分の校則(HPで公開されているもの)を確認。
■こちらは桃野が議会質問前にプリントアウトしていた資料
手書きで線を入れてしまっていますが、③にご注目を。
■こちらが今、公開されているもの。
桃野の一般質問の後、一日or二日で直したんですね。教育指導課長対応早い。やればできる。
もう一校で、同じように男子はネクタイ、女子はリボンという校則あったのですが、こちらも無くなっていました。やればできるんだから、今回の改善の趣旨をしっかりと理解した上で、不必要な校則はどんどんなくして欲しい。
世田谷区立A中学校では「靴下は白」のルール。
世田谷区立B中学校では「靴下は白または紺」のルール。
世田谷区立C中学校では「靴下は派手でないもの」のルール。
そもそも、同じ世田谷区立中学校でもルールはまちまちなんです。その中で、靴下の色で縛られる生徒も、こんなことを守らせようとする教員もどっちも不幸だと思うんですよね。
そして、これも桃野が指摘してきた校則ですが、未だに・・・、冬季にブレザーの下に着るものとして「セーターは良いがカーデガン不可」というルールも。こんな校則に何の意味があるのでしょう。もしも「お行儀よくしなさい」という意味だとすれば(桃野は、それも不要なルールだと思うけど)、「ブレーザーの下に着るものは裾や袖がブレザーから出ないように」や「ブレーザーの下に着るものは派手な色・柄の物は避ける」みたいな感じになるのではないの?
この学校では校則について「来年4月に向けて改訂中」ということですので、是非こうした校則は見直してもらいたいと思います。
いずれにしても、時代錯誤の校則はどんどん見直すべきだし、生徒の自主性、考える力、判断する力、を育むという視点で見て意味の無い校則もどんどん撤廃すべきだと考えます。
■質問の動画はこちらです。ご覧ください。
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