川場村での移動教室の話
2月4日(土)の東京新聞。
文京区では、区立小4、5年生が、区の施設「柏学園」(千葉県柏市)で実施する移動教室が恒例となっています。
しかし2012年はこの恒例行事は中止。代替イベントを行うことを決めました。
これは、原発事故に起因する放射線量の高まりに関連し、国が柏市を「汚染状況重点調査地域」に指定したことを受けての判断。
記事によると、区内の小学生保護者の皆さんが、移動教室の行先変更を求める要望書を区に提出していたそうです。
一方、世田谷区の話。
小学校5年生が群馬県川場村で実施する移動教室が恒例行事です。
ところが、この川場村も「汚染状況重点調査地域」に指定されているのです。
(環境省のホームページ参照:http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=14598)
「汚染状況重点調査地域」は「放射線量が1時間あたり0.23マイクロシーベルト以上の地域」。
国が指定し、除染の費用を国が負担します。
我々の会派は、昨年より一貫して川場村移動教室の中止を訴えています。
区長にも本会議で呼びかけました。
しかし、区長は、今に至るまで「川場村は安全、移動教室は中止しない」との考えを変えていません。
昨日の常任委員会でも、文京区の例を踏まえた質問に、担当所管から「現時点では見直すつもりはない」旨の答弁がなされました。
川場村と世田谷区は30年にわたって友情を育んできた関係です。
このような時こそ、手をたずさえて危険に立ち向かっていかなければなりません。
しかし世田谷区の小学校5年生を「汚染状況重点調査地域」で活動させるのは別の話。
友情と子どもたちの安全は全く切り離して考えるべきです。
移動教室を中止するか、継続するか。
そこに「政治的判断」など一切入ってはいけないのです。
「行かせたくないけど、子どもはとても楽しみにしてる」と悩んでいる方。
「川場村の放射線量が高いことを知らなかった」と驚く方。
「知らなかったので、すでに行かせてしまった」と悔やむ方。
様々なお話を耳にします。
世田谷区長は「脱・原発」や「情報公開」を掲げて当選した区長。
今一度、この問題をしっかり考えてもらいたいと思います。
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